外皮からの触診でも右甲状軟骨翼最奥部の筋緊張が把握できる方の喉頭内部をファイバーで検査してみました。

e0146240_19564355.jpg

やはり、右仮声帯が前方へ張り出し、声帯上部を覆ってしまい、正常な気流を妨げています。
さらに、右披裂部軟部組織が右梨状陥凹と接触し、粘液が泡状になっています。
声帯も正中から外れ捻転し、シンメトリーな振動は阻害されています。
これでは良い声は出ませんよ・・・



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記1:痙攣性発声障害(SD)や音声振戦症の方も、この写真ほどではありませんが、喉頭各筋の筋硬度が非対称の場合が多いと感じています。やはり発声しやすさを確保するためにも、筋過緊張や筋バランスの是正は必須だと思います。




追記2:GID(性同一性障害)の方で≪声を高くする手術≫を受けた後の「声が出難い」「声がかすれる」患者様も、上記傾向が多いと感じています。筋シンメトリーに基づく発声は、高音をきれいにしますよ。






~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice | 2009-04-30 19:58


以前、人中のMassageによって声が良くなる記事を書きました。
正しい方法は講習会などでお伝えしますが、吃音症の方々に試してもらったところ、若干の有効性が認めらました。
口輪筋の上部の動きが良くなって、発声関連筋バランスの再構築になるのではと推察しています。
また、このアプローチによって軟口蓋の活躍も促せるのではと期待しています。
さらなる研究が必要だと考えますが「吃音」の多少の改善に役立てばと願っております。
ご快癒を心よりお祈り申し上げます・・・

e0146240_20131771.jpg



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記:吃音の治療は、最初に、優秀な音声専門医や言語聴覚士にご相談ください。当院でも相談を受けたり施術を行ったりしていますが、まだまだ研究不足を自覚しております。さらなる研鑽を重ねることをお約束申し上げます。





~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice | 2009-04-29 16:11


優秀なバリトン歌手の喉頭は、甲状軟骨の大きいさも必要ですが、動きが良くなければなりません。
甲状軟骨と頚椎のポジションの関係が重要な意味を持ちます。
上角辺りが大きく張り出しているタイプでは、梨状陥凹や喉頭室の共鳴腔が小さくなりがちです。
せっかくの楽器を使い切らないでは勿体無い・・・
そんなバリトン歌手が多く居るのも事実です。

さて、私はウンターテナーの喉頭を数多く触ってきました。
喉の中でいったい何が起こっているのか?
様々な角度から調べました。
今回は、声帯粘膜振動と声帯筋運動のバランス率に関しては割愛し、甲状軟骨の特徴のみお伝えします。
カウンターテナーの多くは、バリトン歌手とまちがえるほど立派な甲状軟骨を持っています。
しかし、一点だけ異なります。
それは、甲状軟骨の厚みです!
丁寧に喉頭周辺を弛緩させ、甲状軟骨を反転させ、厚さを測ります。
カウンターテナーを得意とする歌手は、ほとんど甲状軟骨翼が薄いのです!
車のエンジンで例えるなら、排気量は大きいが軽い素材で作られた超高級レーシングマシンに相当します。
それゆえ、可動性能に優れ、どのような音域にも対応できるのでしょう。
これは、持って生まれた特質ゆえ、後天的には変えることができません。
やはり、選ばれた方々なのですね。
ブラボー!
e0146240_13552944.jpg





ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-04-28 13:56


今回は医療機関向けの情報です!

口や鼻から喉頭を経由して気管内チューブを気管に挿入する「気管挿管」によって披裂軟骨が脱臼することがあります。
また、喉頭外傷によっても起こります。
無理な発声が起因になったケースも遭遇しました。(病院勤務時、高音発声を乱用して脱臼した患者さんを診たことがあります)
その徒手整復法を公開します。
基本は、どの脱臼も同じなのですが、周辺軟部組織を弛緩することで正常な位置に戻っていく原理を応用することです。
肩関節や肘関節の脱臼と同じです。

まず、披裂軟骨と輪状軟骨の関節は主として鞍関節です。
これに似た関節は手根骨の各関節があります。
したがって舟状骨と月状骨の脱臼などがこれに当てはまります。

さて、話を戻し、披裂軟骨脱臼の整復です。
座位または腹臥位(ただし喉頭周辺を自由に触れる工夫が必要です!)がベストです。
最初、発声困難や疼痛で甲状軟骨周辺筋が緊張しています。
これを緩解しなければなりません。
特に輪状咽頭筋が硬縮していると、甲状軟骨が深いポジションになり、披裂軟骨尖および小角軟骨が頚椎前面部に触れるため、正常な位置に戻り難い環境になっています。
また、茎状突起から始まる筋(茎突咽頭筋、茎突舌骨筋、茎突舌筋)を緩めましょう。

次に、脱臼側の甲状軟骨翼を指腹で軽く押し込み反転させます。
その状態で、披裂軟骨の正しい位置を確認します。
そして、脱臼反対側の甲状軟骨翼を指腹で軽く押し込み反転させ、繊細な触診で脱臼状態を見極めましょう。
それを念頭に入れて整復をデザインします。

輪状軟骨甲状軟骨間を両指で狭めながら、その患者さんのパッサージョ付近の音域で発声させます。
一旦元に戻し、高音発声と同時に、輪状甲状関節をスライドさせながら屈曲させます!
ときに、ごく小さなクリック音と共に正常な位置にはまります。
これで整復完了です。

この前処置および整復には、相応の解剖知識と手技テクニックが必要です。
また、脱臼の程度や陳旧状態によって、100%の整復率ではないことを付記します。







ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)







追記1:披裂軟骨脱臼の整復は医師の指示の元に行います。また、喉頭の柔軟性(反転指差入)担保と新鮮外傷(受傷後1~2週間以内)であることが大切な条件となります。







追記2:Part2 もございます。さらに進化した内容です。ご確認ください。







~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。






e0146240_21382935.jpg

by aida-voice | 2009-04-26 16:44


好調時と不調時の歌唱(声楽・オペラ・J-POP)の様子をビデオ撮影し、あらゆる角度から徹底的に比較検証してみました。
すると、喉周辺および顔面周囲のそれぞれの変化がわかります。
それを基にして、歌を上手く歌うには、どのような状態がベストなのか判明しました。
幾つかありますが、その中から今日は口元に関してお伝えします。
e0146240_14453210.jpg







人中の動き方に注目!

好調時は、口輪筋および上唇挙筋の動きが活発で、口唇が上顎切歯から離れ、『音声』をコントロールしているのがわかります。
しかし、不調時には、上口唇の動きや歯切れが悪く、『音声』が完全に沈んでしまっています。
そこで、人中および上唇挙筋を、ピンポイントでMassageすると、好調な動きを即時再現できることがわかりました。
したがって、不調のときや歌い過ぎて疲労を感じてきたときに行うと良いでしょう。
いろいろ試してみましたが効果は抜群でした!
コンサート、リサイタル、オーディション、カラオケ大会など歌う直前に、30秒間で誰でも簡単にできるのため、超お勧めです。 (危険な部位ではないため覚えてしまうと重宝しますよ)






ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記1:人中 にんちゅう、または、じんちゅうと読み、鼻と口との間にある縦の溝を示します。




追記2:「声」は自動的に出てくるものと勘違いしている人が多いのも事実です。発声医学は進歩しています。根性や長時間練習だけではありませんよ。これらの詳しく正しい方法は講習会等で徐々に発表しますので楽しみにしていてくださいね。(これだけの理論やMassage方法を見つけるまでに、かなりの時間と労力を要しました・・・)




追記3:ここでの好調・不調の判断は、優秀な歌手と耳慣れた聴者によって音色や音程など感覚的に捉えたものです。また、この方法は、歌唱時の喉頭能力をUPさせるのが目的で、歌のテクニックが上手くなるものではありません。




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-04-25 14:46

伊藤病院 講演


日本一有名な甲状腺疾患専門:伊藤病院:院長:伊藤公一先生から依頼を受け、講演を行いました。
e0146240_1943644.jpg

演題は「甲状腺手術後、反回神経麻痺を伴わないが、何となく声が出し難い症例へのアプローチ」です。
各所(医学会・病院・TV局など)で、音声医学に関する講演は何度も経験し慣れていますが、【甲状腺疾患専門】の関係者の皆さまの前で話すのは多少緊張しました(苦笑)
聴講の方々からは、かなり興味を抱いていただき、素晴らしく充実した時間でした。
伊藤公一先生からも、さらなる胸骨舌骨筋の温存を目指していただくお願いを快く受け止めていただきました。
質問の内容も濃密かつ的確で、この伊藤病院の優秀さがうかがえました。
この講演内容はいずれ掲載したいと考えます。
甲状腺でお悩みの方は 伊藤病院 をお勧めします!





ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)





~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice | 2009-04-23 19:06

輪状甲状関節の関節包


輪状甲状関節の関節包は主に3方向に存在し、靱帯性膜様組織が如く、ヒンジ運動とスライド運動を保全しています。
e0146240_1221619.jpg

輪状甲状関節の動きは、この関節包の柔軟性が大きく関係してきます。
人によって、それぞれの硬さや厚み、可動性能が異なります。
これによって高音の質まで変化します。
そう、後部関節包が硬い人は、徐々にピッチを上げていくことが苦手で、上部関節包が硬い人は、急激な高音への跳躍が苦手となります。≪詳しいメカニズムは割愛します≫
この関節包の動きを出していくと、器質的に関節に問題が無い人ならば、ヒンジ運動とスライド運動はスムーズに活動して高音が自由自在になります。(ただし声帯粘膜や声帯筋が硬い人は、この部位の柔軟性も必須です。これにはボイスケアサロン声専用キャンディが有効でしょう!)
喉頭専用Sonic治療ならびに會田の輪状甲状関節モビリゼーション(特殊な手技)で改善は可能です。


以下の写真は、アメリカ合衆国メイヨークリックでの喉頭機能外科教室における摘出喉頭の軟部組織触知の様子です。【解剖は医師】
e0146240_9524032.jpg

ご献体くださった奇特な御仁に、心よりお悔やみと感謝を申し上げ、勉強および研究させていただきました。
なお、摘出喉頭の写真は衝撃映像にならないよう加工してあります。
輪状甲状筋と関節の動き方、バランスや左右差、そのときの声帯長の変化度合いなど、多くの検証を繰り返しました。
ホルマリン固定されていない「生」の喉の筋肉や関節に数多く触れてきたからこその科学的論理とテクニックなのです。
ご献体くださった心優しき方のためにも、皆さんの声が良くなったり、思い通りの高音が出たりするようになることを、強く強く願っております。
ありがとうございました・・・



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice | 2009-04-20 13:03


高音発声に重要な役割を担う輪状甲状筋。
この筋肉を100%活動させるには、やはり輪状甲状関節がしっかり動かなければなりません。

e0146240_14552534.jpg

これまで多くの喉頭を触診および検査した結果、輪状甲状関節の動きが悪かったり全く動きが無かったりと、完璧に良い動きをしている人は少ないことが分かっています。
輪状甲状関節は、ヒンジ運動とスライド運動のダブルアクションです。
ヒンジ運動はOKだが、スライド運動がいま一つであったり、スライド運動は完全だが、ヒンジ運動域が狭かったりするケースが多いのです。
簡単な検査法として、母指と示指で甲状軟骨をはさみ、反対手指で輪状軟骨をサポートして甲状軟骨と輪状軟骨の間を狭めます。
この動きが緩慢であったり、動かなかったりした場合は、輪状甲状関節が可動していません。
次に、適当な音域で「アー」とロングトーンで発声しながら、このチェックを行います。
輪状甲状関節が正しく動いている人は、スルッと高い音に移行しますが、動いていない人は音域が変わらないか、または、咽てしまいます。



あなたの輪状甲状関節は動いていますか?


輪状甲状関節が動かなければ、どんなに裏声発声や各種ボイストレーニングしても、思い通りの自由な高音は獲得できません!(物理的に不可能であることは自明の理ですね)
長い期間、どんなに練習しても高音が出難い人は、必ず検査を受けてくださいね。



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



ボイスキャンディ は、最近、歌手やアナウンサー、声がれしやすい人など、声を大切にする方々への贈答としても好評をいただいております!
ご利用ください。



~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-04-19 15:05

茎突咽頭筋の位置図


このところ話題にしている茎突咽頭筋の位置を、実際の皮膚上に描いてみました。
なお、茎状突起は人間の突起様骨のなかでも最も細長く脆弱です。
そう、まるで楊枝のようです。
骨折しやすい部位なので、過度のMassageやプッシュストレッチは禁物です。
ご注意くださいませ。
e0146240_12253788.jpg




ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




重要
追記:茎突咽頭筋ストレッチングに関し、問い合わせが殺到しました。幾人かを実際にチェックしたところ、正しく行っている人が少ないのに驚きました。多くは胸鎖乳突筋のみの伸展になったり、茎突咽頭筋がまったく伸びていない状態であったりなのです。また、周辺筋の肉離れの症例もありましたので、十分に注意して正しく行ってください。そして、正確にストレッチが出来ているかどうかの判断は、メールではお答えできませんのでよろしくお願いします。やはり実際に指導を受けていただいた方が良いと思います。7月5日には「声のための体操教室」を開く予定です。ご期待ください。





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-04-15 13:52


インナーマッスルである茎突咽頭筋は、甲状軟骨を吊っている発声に関して最重要の筋肉の一つです。
この茎突咽頭筋が緊張して硬くなると、甲状軟骨が奥上に引き込まれ、自由度をブロックしてしまいます。
また、輪状甲状関節の動きも阻害されるため、滑らかな高音が出ず、硬く金属音的な高音しか出せなくなってしまいます。
歌う前や話す前の準備体操の一つとして、この茎突咽頭筋ストレッチを強くお勧めします。
茎突咽頭筋Tightによって声が出辛かった人が、このストレッチを行うと、効果覿面です!



まずはユーチューブの動画でご覧ください。






ポイント:あくびをしながら、かつ、甲状軟骨を下げながら首を回旋させ、完全に真横を向くまでゆっくり動かしてください。開口してもかまいません。真横を向いたポジションで10秒ほどキープしましょう。胸鎖乳突筋でなく、深部の茎突咽頭筋が伸びている筋感覚をつかんでください。そして、あくびを止めながら首を正面にゆっくり戻します。口は閉じましょう。これを3~5回繰り返します。
e0146240_14335547.jpg




ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記:胸鎖乳突筋のストレッチではありませんから、首を真横に向けたとき、後方に反らせる必要はないでしょう。





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-04-13 14:37