至高の甲状軟骨発見!


これまで何千もの喉を触診してきました。 (2010年には、述べ10000人以上の喉頭を触って調べました!)
TVや舞台で有名な歌手や俳優、著明な声優や局アナ、海外のオペラ歌手や声楽家、歌舞伎や能の役者、宝塚歌劇団や劇団四季、そしてカラオケ愛好家や一般人まで。
触れば「どのような声なのか」「どんな音色なのか」「この人の本当の声質」などが手に取るように分かります。
今回、ご本人の同意を得て、喉頭解剖予想図(外皮より)を載せます。
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この甲状軟骨は最高の形状をしています。
実は、良型に関しては、ある程度大きさに比例していることが分かってきました。
ウクレレとギターでは、単音の深さや色艶が異なるのと同じです。
さて、この患者様の喉頭を簡単に解説してみましょう。
まず、咽頭収縮筋群(とくに下咽頭収縮筋および中咽頭収縮筋)と輪状咽頭筋が非常に硬化(Very tonus)して、グライディングテストではクリック音が著明です。
甲状軟骨が大きいがゆえに、可動域ののりしろが少なくなっているせいでしょうか。
日本人歌手には多い症例です。
次に、茎突咽頭筋がTightになっています。
短縮しているので舌骨上筋群に圧迫影響を与えています。
そのため滑舌が悪い状況です。
また、発声時に甲状軟骨が奥上に引き込まれるため、甲状軟骨舌骨間が狭くなり、上喉頭動脈の血流が減少していました。(超音波血流計での計測)
血流低下に伴って、これでは声帯へ送り込む酸素や栄養が少なくなり、運動能力が低下したりスタミナがなくなったり乾燥しやすかったりするでしょう。
ここには記載していませんが、これらの不活運動によって、輪状甲状筋も若干脆弱になっていますね。
酷い場合は、高音発声障害になります。
しかし・・・、この方の甲状軟骨の形状と大きさは特筆すべきものがあります!
まず、非常に広角で大きい。
さらに、甲状軟骨翼が外に張り出しています。(当院では、この形状を「末広がり」と称しています)
また、輪状軟骨と甲状軟骨の間隙が大きいため、輪状甲状筋が最大稼動すれば、とんでもない高音が出ます。
それも、太くも細くも、強くも弱くも・・・ 自由自在でしょう。(甲状軟骨翼エッジ付着筋の弛緩が必須ですが・・・)
これほどまでの極上の喉頭は久しぶりです。
現段階では、喉頭のポテンシャルの50%も使っていない気がします。
つまり、この状態で歌が上手く歌えるのでしたら、小手先のテクニックを駆使してることに他ならず、この先も小ぢんまりとした歌手で留まってしまいます。
この患者様のこの喉なら、世界に通用する歌手になれる可能性を十分に秘めています。
このままでは、もったいない!!!!!





喉は楽器です。
筋肉を使った楽器です。
性能の良い楽器のほうが、必ず素晴らしい音が出ます。
キチンと整備(ケア)して、最高級の音を手に入れましょう!







ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)








追記1:音声障害でお困りのひとの外喉頭の予想筋図も、丁寧な触診と観察で、かなり正確に画き出すことができます。次は、甲状腺摘出後の頚部前面写真(上)とその筋図です。正しい状態を知ることが、声を良くする第一歩です。
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声の快癒をお祈り申し上げます。
お大事に・・・








追記2:喉頭周辺筋図はどのように作るの?
①緻密な触診(誰にも真似できない匠の技です!)
②発声チェックCDを用いてビデオ撮影し、それを丁寧に筋肉状態を精査
③音声分析(コンピューター解析)
④キャリパ測定(甲状軟骨舌骨間の広さ)
⑤必要に応じて超音波血流検査(エコー検査)
⑥その他
このように、①~⑥を総合して導き出します。
製作時間は、検査を含め約30分です。
是非、ご自分の喉を知ってください!







追記3:甲状軟骨の形状が優れたタレントJOY君の喉頭周辺図
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甲状軟骨翼の縦形状が見事なラインを描いています。まさに、喉ぼとけセクシー!






~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-04-05 15:54