音声振戦症の患者様のための発声トレーニング



自宅でできる音声振戦症の患者様のための発声トレーニングをお伝えします。
内容は、前回記載した痙攣性発声障害の患者様のための発声トレーニングと同じです。
ただし、少し異なる点があります。
それは道具を用いることです。
痙攣性発声障害の場合、甲状披裂筋などの痙攣によって声帯が過内転や突発外転しますが、音声振戦症は、軟口蓋や喉頭蓋付近の震えを伴うことが多いため、その症状を考慮し、紙コップを口元に密着させて行います。
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空気が漏れないようにしっかり密着させるのがポイントです。
呼気が発症部位に圧を加えるため、振戦がやや軽減した症例が幾つかありました。
その他は、痙攣性発声障害の患者様のための発声トレーニングと同じです。




最も苦手な母音 【あ・い・う・え・おのいずれか】 を選びます。(ここでは“あ”を選択)

1:あー、あー、あー、あー、あー、・・・と語尾のピッチが低くなるようゆっくり20回発声
2:あー、あー、あー、あー、あー、・・・と語尾のピッチが高くなるようゆっくり20回発声
3:あーあーあーあーあーあーあーあーあーあー、と10回を8秒前後で息継ぎなしに発声し、5回繰り返す
4:あーあーあーあーあーあーあーあーあーあー、と10回を4秒前後で息継ぎなしに発声し、5回繰り返す
5:あー ⇒ ぁー、と大きな声から息漏れの小さな声に変化させながら、ゆっくり10回発声
5:ぁー ⇒ あー、と息漏れの小さな声から地声の大きな声に変化させながら、ゆっくり10回発声

実際に発声している状態をビデオにしましたのでご覧ください。









痙攣性発声障害と同じように、この訓練によって音声振戦症が完治することはありませんが、発声に必要な筋肉の動きをスムーズにして、震える感覚が少しでも軽減できればと願っております。






ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)





~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。
by aida-voice | 2008-10-21 00:29