マニュスクリプト症候群


マニュスクリプト症候群

当院には、NHK・民放テレビ・各局ラジオ、そしてフリーのアナウンサーやナレーターが多く通っています。
          
主に・・・
①喉を整備して発声能力の促進
②滑舌の向上
③過発声の早期疲労回復
④喉のリラクゼーション
が目的です。

最近、アナウンサーやナレーターの皆さまの施術を通して、ある傾向が分かってきました。
それは、ニュースや原稿読みのときに、なんとなく喉や声が詰まったり言い難くなったりする症状を訴える方が少なからずいます。
しかしながら、同じ人が野球中継等のアドリブや撮り直しのきく収録では、そのような症状は出ないのです。
専門医師に診てもらっても痙攣性発声障害などの音声疾患の診断は受けず、過緊張性の発声だろうと言われます。
やはりプロでも、文言を間違えたりかんだりしないよう張りつめてしまうのでしょうね。
そこで、当院では、原稿を読む場合と会話をしているときの喉頭周辺筋の筋硬度を調べてみました。
同時に、声の調子も比べました。
明らかに原稿を読んでいるときの方が喉頭周辺筋が硬くなり、また、声も揺れたり割れたり(FFTアナライザやオシロスコープ測定)していました。
本当に違いがわかるのは、耳でじっくり聴いてみると「非常に硬い声」に感じることでしょう。
耳が良い(音を比較できる能力に秀でた)人ならば、一発で判別できます。
実際、硬い声では、視聴者が違和感を覚えたり内容を信じ難く感じたりするかもしれません。
声は素晴らしい道具にも危険な武器にもなります。
カチカチの鋭い声は、相手の心を閉ざしてしまいます。
逆に、やわらかくしなやかな声は、相手の心を開き受け入れさせます。
もちろんニュースは客観的事実を伝えるものですが、聞く相手が最初に信用しなければニュースの信憑性まで疑われてしまいかねません。
相手に分かりやすく伝えるためにも、声はとても重要な要素を持っていることを再認識してください。
また、NHKと民放テレビのアナウンサーでは喉頭周辺筋の緊張度合が多少異なるように感じます。(あくまでこれまでの触診による主観です)
やはり堅い放送内容が多いNHKのアナウンサーの喉頭は、若干筋緊張の度合いが大きいような気がします。
さらに、アナウンサー全体では、過緊張傾向の発声の方は1~2割程度だと思われます。
一般の方が約8割と考えると、さすが声を生業とするエリートですね。
ご立派です!

★ニュースキャスターに限らず、一般の方々を含めて、原稿読みのときに喉が詰まりやすくなったり言い難くなったりすることを・・・

「マニュスクリプト症候群」

と命名。
その状態を言い表した私的造語で、決して医学的な病名ではありません



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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




注:マニュスクリプト(manuscript) 原稿






~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2008-04-12 22:37