声の短問短答【続編】435

「高音のときの息は少ないほうが良いの?」

わたしは音楽教師でもボイストレーナーでもないため、歌唱テクニックに関して述べることはありません。
この質問には歌唱法も含まれるので多くは語りませんが、発声運動学の面からお答えします。
基本的に、おっしゃる通りです。
輪状甲状筋を使って輪状甲状関節を屈曲させ声帯ヒダをしなやかに伸ばし高音を出します。
ところが過緊張性やLDPのひとは輪状甲状関節が硬くなって動きが悪いため、声帯ヒダを伸ばすことができません。
そうすると、声帯筋を固めて高音を出してきます。
声帯ヒダを振動させるのに相当の呼気が必要になってくる。
この状態で息が少ないと、声の生成は不可能。
結局、一生懸命に息を吐き、喉にも過剰な力が加わり、ますます悪循環に陥ります。
高音になるとブレスが短く「ハー、ハー、この曲は難しいなぁ~」と嘆息する方はご注意ください。



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追記1:基本的にと書いたのは、声帯筋を固めた高音を主とした歌唱法も存在するからです。つまり、病気や異常でない限り、声の出し方や声質に良い悪いはないのです。すべて個性や芸術の範疇。まずは、多くの人々が「ステキな声」「美しい高音」と感じる音声生成法を獲得したのち、自己表現法として諸般変化させていくのはありだと思います。これってパブロ・ピカソみたいな・・・





追記2:大勢の喉と声を検証した結果、輪状甲状関節を十分に使って柔らかく美しい高音を出せる歌手は、声帯筋を固めた硬い高音も出せる。逆に、声帯筋を固めて高音ばかり発している歌手は、LDPや発声時過緊張によって輪状甲状関節が動かない。つまり前者はさまざまな表現の高音が可能になり、後者は金属音的な単一の高音となるようです。






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 會田茂樹|あいだしげき 




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by aida-voice | 2016-07-26 04:35