グライディングテストで異なるクリック音が鳴る理由


喉頭が深奥化する現象のLDP
病気ではなく、単なる筋肉の癖のようなもの。
そのLDPの有効なチェック方法の一つとしてグライディングテストがあります。
甲状軟骨や舌骨を、押し込むことなく、真横にそっと左右平行移動させ、そのときの具合を検証するテストです。
LDPの場合、高確率でクリック音が生じます。
指に感じられる程度の小さな音から、外部のひとにも認知されるような大きな音まで。
音の種類も2種あることがわかっています。
2種を擬音で表すと、コリッコリッとグニュッゴリッの感じ。
しかし、なぜ2種になるのかが解明されていませんでした。
今般、摘出喉頭(解剖は医師)の機能検証によって、その謎が解き明かされました。


甲状軟骨の場合 
音:コリッコリッ
理由:甲状軟骨後縁や披裂軟骨小角と頚椎前面が擦れ合うため〔もちろん直接ではなく軟部組織の介在あり〕

舌骨の場合 
音:グニュッゴリッ
理由:甲状軟骨舌骨靭帯内部に存在する麦粒軟骨が、舌骨大角と甲状軟骨上角に触れて音を発する〔靭帯が伸ばされる音も混入〕


あなたのLDPはどちらのタイプ?



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追記1:お越しになったLDP状態の方々を詳しく観察すると、おおむね甲状軟骨周辺および舌骨周辺の筋肉が共に硬くなっています。ボイスケアによって改善するとき、まず甲状軟骨部が柔らかくなり、その次に舌骨部が軟化します。極一部の例外はありますが、ほぼ、この順序です。その理由は、下咽頭収縮筋と中咽頭収縮筋の筋線維の走行する方向の差異にあります。





追記2:グライディングテストは相当の技術を要します。位置や力加減を間違えると、筋断裂や反回神経麻痺を引き起こします。グライディングテストは知識と技能を持ったボイスセラピストにお願いしましょう。決してマネしないでくださいね。






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 會田茂樹|あいだしげき 




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by aida-voice | 2016-07-11 11:10