LDPと吹奏楽器


~ LDPによる管楽器の呼気コントロール性能が低下する件 ~
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先日、プロフェッショナルのクラリネット奏者がお越しになられました。
主訴は、呼気のコントロールがうまくいかなくなったとのこと。
耳鼻科で調べたが問題なし。
そこで当サロンの出番。
精査の結果、肩甲舌骨筋が浮き上がるLDPが判明しました。
クリック音も大きく、頑強なタイプのLDP。
どうして、LDPだとクラリネットが吹きにくいのか?
それは、以下の順に起こります。

①LDP(甲状軟骨の深奥化)により披裂軟骨小角が圧を受ける
  ↓
②披裂軟骨がスライド&回旋を余儀なくされる
  ↓
③声門が開いて呼気が漏れ出す
  ↓
④吹奏呼気にLDP気息が加わる
  ↓
⑤思った息と異なり戸惑う〔コントロール性能の消失〕

刻々と変化するLDP状況に合わせた吹奏呼気を作り上げるのは至難の業でしょう。
さらに追加の話題。
喉頭の位置が深くなるため、気息が口腔内圧に抗しきれず鼻腔に流れ込み、いわゆる「鼻抜け」も起こりやすくなります。
わたしも高校時代、クラリネットを吹いていましたから、来院者のおっしゃる感覚がよくわかります。
より良い吹奏楽器演奏のためにもLDPから脱却することをお勧めします。



下絵の解説=黒矢印はLDPの力・赤矢印は頚椎からの抗力・この結果により披裂軟骨がスライド&回旋〔青矢印〕
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追記1:披裂軟骨は数少ないダブルアクションの動きを呈す。〔その他に顎関節や輪状甲状関節〕



追記2:シングルリードのクラリネットによる音の生成は、まさに人間の声の生成に酷似しています。 




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 會田茂樹|あいだしげき

 
by aida-voice | 2016-04-20 00:10