発声外傷の例


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先日、以下のような状況で、当サロンに来た方です。
頭脳明晰なプロ歌手志望の〇〇〇さん。
ご本人の許可を得て載せます。

主訴【原文】
10月中旬(平成二十七年)に、ボイストレーニングを受けていたところ、今まで出したことのない高音の裏声を出すように指導され、発声した途端、バキッという音がして痛みが走りました。以後、痛みが残り、発声は可能(高音は出にくい)なのですが、のどがバキバキといったりします。自分の喉の現状を知り、再発防止のため、施術をお願いしたいと思っております。

状態
圧痛 +2
運動通 +3
腫脹 +1
瘢痕 +3(L3・R2)
癒着 +1
輪状甲状関節の可動域 ↓
輪状甲状筋 筋力低下を認める

処置
甲状軟骨翼に付着する筋肉の内出血および外傷性LDPを改善するため、適切なケアと患部安静のためのテーピングを施行。
約一ヶ月後、痛みも減り高音も徐々に出るようになる。

まとめ
直接の外力ではなく、無理な発声を強いることで、外喉頭の筋肉が損傷した一例。
皆さんも、無茶な声出しには、十分ご注意くださいね。
発声関与筋は、細かく小さな筋肉の集合。
とっても弱い。
ボイストレーニングを受ける際は、あなたの喉を熟知した優秀な先生にお願いしましょう。

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追記1:かなり前ですが、ある声楽の先生が、生徒に無理な高音を強いて、反回神経麻痺(声帯ヒダが動かないため生涯かすれた声)を誘発し、裁判になった事案も知っています。発声は運動です。高音発声は主として声帯ヒダを伸ばす行為。ウルトラハイトーンは声帯ヒダを限界まで伸ばし、かつ、瞬時に声帯筋の硬度を高めます。自分の能力を超えた発声は破綻をきたします。2mジャンプしろとか、3階から飛び降りろと言われ、あなたはやりますか???




追記2:「喉の外傷は扱っているの?」 このような幼稚な技術でよければ、発声力アップの一環として、わたしの分かる範囲で併術しております。ただし、陳旧性の披裂軟骨脱臼など、対応不可も多々あります。まずは、声専門のドクターにご相談ください。






~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。





by aida-voice | 2015-12-09 07:12