良い声には腹筋より背筋!?


男性6人に参加いただき、胸郭触知検査で、発声呼吸時の横隔膜の可動域と運動性を記録。
毎日、一つのグループ(3人)は腹筋のみを、もう一つのグループ(3人)は背筋のみを鍛えるよう指示。
その結果、腹筋グループより背筋グループの方が、発声呼吸時の横隔膜の可動域と運動性が高まっていました。
また、自己感覚で、腹筋グループは「歌に大きな変化はない」「喉が詰まる感じが出てきた」、背筋グループは「楽に歌えるようになった」「ブレスがうまくなった」との意見が存在。
これらの事象により、発声の源となる呼気、すなわち横隔膜の動きを良くするには、腹筋より背筋を鍛える方が有効なのかもしれません。
個人差も激しい曖昧な感覚に頼り、かつ、被験者数が少ないため、エビデンスは脆弱ですが、このような結果があった事実を、どこか頭の隅に留めておくと良いでしょう。
ただし、腹筋を鍛えようが背筋が強くなろうが、歌唱力が増すことはありませんので、あしからず・・・

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追記1:声=音は空気の疎密波〔振動〕。その空気の流れを作り出す源が呼吸。呼吸は主に横隔膜と内外肋間筋の役目。横隔膜は筋肉と腱様組織で構成されている。肋骨最下部あたりに空中に浮いていると思われているが、第3腰椎前縁部に腱脚として付着している。




追記2:さて、今回の実験に関し、かなり個人的な見解ですが、背筋グループの特徴は、姿勢が良くなったことが要因の一つに挙げられると思います。脊柱起立筋群が正位で活躍すれば、脊椎のS字ラインも美しく保たれ、それに伴い横隔膜の可動域と運動性が上がった。もちろん腹筋アップで腹圧を高め、横隔膜の動きを強化するのも理解できます。よって、どちらが優れているのではなく、共にバランスよく筋トレするのがお薦め。ただし、上半身を起こす腹筋は、発声関与筋を硬化させ、喉頭を深奥化させるケースも多く報告されていますから、十分、気を付けて行ってくださいね。






~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。





by aida-voice | 2015-10-22 14:11