声帯萎縮とボイスケア


最初にお断りしておかなければならないのは、ボイスケアは病気の治療を目的としてないこと。
外喉頭からさまざまなアプローチを施し、声を出しやすくしたり声質を良くしたりするのが目的。
発声をスポーツと捉え、いかに運動性をアップさせるかを追求しています。
ただ、それら施術によって、声の病気に対して有効であるケースも多数あるというだけ。
例えば痙攣性発声障害、音声震戦症、声帯萎縮など。
現代医学でも、これらの完全快癒は難しい状況ですが、ボイスケアで声を出しやすくすると、病気そのものは治りませんが、日常生活で困らないほど発声力を高められる可能性も出てきます。
当サロン(および一色クリニック〔閉院〕)で、そのように克服した方々を多く知っています。
今日は、声帯萎縮の最新情報。
両側または片側の声帯ヒダ(声帯筋と声帯粘膜)が、何らかの理由で、縮んだり硬くなったりして正常な声帯振動を呈しない病気。
嗄声を中心に、音声減衰や声割れなどを起こし、常に過緊張性発声を強いられます。
その結果・・・
①肩甲舌骨筋などの膨隆が生じる
②喉頭全体が深奥化
③甲状軟骨舌骨間が狭小になる
④上喉頭動脈が圧迫され血流が低下
⑤乾燥傾向が強まりさらに委縮が進む
これらを回避すれば発声が多少楽になったり悪化が収まったりします。
これまで数多くの声帯萎縮に対しアプローチしてきましたが、過去に一例だけ、完璧に治ったひとがいました。〔完治〕
そう、萎縮した声帯ヒダが正常に回復し、声のトラブルが無くなったのです!
主治医は驚いていたそうです。
なぜ?
声帯萎縮は不可逆的疾患だから。
つまり「一旦萎縮したら元に戻らない」と言うのが定説なのです。
なお、病院での声帯萎縮の治療法には、外科的処置としてヒアルロン酸や自家脂肪の注入、再生医療などがあり、日々進歩しています。
早く完全な解決法が見つかることを願っております。
声の病気は、あなたの声をしっかり聞いてくれる優秀な医師に依頼しましょう。

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医師から声帯萎縮の診断を受けた声帯の写真を絵へ変換







追記:当サロンの声帯萎縮に対するアプローチは、ⅰ外喉頭筋の柔軟性獲得、ⅱ上喉頭動脈の血流促進、ⅲ発声関与筋の運動性向上、の三点がメインとなります。まずは、上喉頭動脈の血流量を測ってみましょう。超音波血流計で2.5㎝/s以下のひとは要注意ですよ。そして、必ず甲状孔を精密に狙ってください。また、細い血管であること、外頚動脈との分岐点の左右差も大きいことなど、正確に探し出すのが大変ゆえ、十分ご留意くださいね。

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by aida-voice | 2015-08-19 11:33