声の短問短答【続編】305


「お腹から声を出せと言われるのですが、本当にそれで声が大きくなるのですか?」

言葉を真に受けた解釈では無理でしょう。
その場合の矛盾点から。
とっても重要な事実なのですが、声=音は、空気の波(疎密波)です。
空気がつながっていなければ、この波は伝播しません。
そう、お腹の中には空気がありません。
もし、腹腔に空気が入れば、健康上大問題。
したがって、お腹から声が出ることは絶対にありません。
声の生成は、呼気によって声帯ヒダが振動し、原音が作り上げられます。
次に、その上位にある5つの共鳴腔で、小さな原音を大きくしたり音色を付けたりします。
最後は、口や鼻から呼気と共に振動が周辺に伝わり、聞くひとの耳の中に入って鼓膜を振動させる。
つまり、大きな声は、声帯振動と共鳴腔の使用がポイントになります。
アコースティックギターを思い浮かべてください。
倍音化の根本がボディ(胴)の役目であることは自明の理。
よって、このご指導の意図は、「腹式呼吸によって胸郭内に多くの空気を入れ、それを排気する力を養い、振動効率を向上させ、大きな声にしなさい」にあるのではと推察します。

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by aida-voice | 2014-11-25 12:41