声の短問短答【続編】301


「共鳴を熱く語っていますが、数式を用いて証明しないの?」

おっしゃる通りの疑問をお持ちの方は多いと思います。
過去に数式を用いて声を解く努力を惜しみませんでした。
例えば、管は、その管の4倍の長さの周波数で共鳴することがわかっています。
クラリネットなどの楽器がこの類に属しますよね。
式で表せば、「音速÷管長×1/4=共鳴基音周波数」となります。
これを当てはめ、最高の共鳴腔を見つけ出し、さらに活用させる方法を模索しました。
東急ハンズで材料を仕入れ、模型らしきものを作り、実測した経緯もあります。
ところが、すぐに行き詰ってしまいました。
その原因は、①共鳴腔(とくに咽頭共鳴腔)は軟部組織で構成されているため形状や容積が変化してしまうこと、②同様に共鳴腔壁の硬度も無自覚で変化してしまうこと、③5つある共鳴腔の形状の個体差が激しいこと、④同様に5つある共鳴腔の利用状況の個人差が大きいこと、⑤咽頭共鳴腔を意図して動かせるひとはとても少ないこと、などが挙げられます。
そう、変動ファクターが多すぎて、答えが出てきません。
おまけに呼吸の量や速度も数式に組み込まなければなりません。
ぐっと深く追求すれば、精神と声の問題も加味する必要があります。
緊張したり興奮したりすると発声関与筋の筋硬度が増して共鳴腔は硬く小さくなる傾向があります。
逆に影響を受けないメンタルが強靭なひともいますから、これも個人差が非常に大きい。
どうやっても数式では正解を導き出せなかったのです。
そこで、逃げ道が「声は芸術だ!」の一言。
力不足をお詫び申し上げます・・・

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by aida-voice | 2014-11-13 04:36