高音が出ない!【上喉頭神経外枝の不良による輪状甲状筋の運動不全】


過日、高音が出にくいとおっしゃるひと(10代男性学生)がお越しになりました。
プロ歌手を目指しているのではありませんが、歌うのが好きゆえ、カラオケなどで高音が出せないのが悩み。
音声専門の耳鼻咽喉科で診てもらったところ声帯に異常なし。
大手音楽教室のボイストレーニングを受講してもダメ。
弓場メソッドや高音発声訓練を試しても無理だった。
このような状況でした。
さっそく、外喉頭を検査。
グライディングテスト、喉頭のポジション、外喉頭筋群の筋硬度、発声関与筋の触知検査、ビデオ撮影チェックを行った結果・・・、左輪状甲状筋の筋腹が非常に薄くなっているのがわかりました。
さらに、その動きが緩慢であることも判明。
なお、右輪状甲状筋の存在や形状は正常で、左右の輪状甲状関節の動きも問題ありませんでした。
これは左輪状甲状筋の動きが悪いため、声帯がうまく伸長できず、高音発声が困難になっているのではないかと思いました。
それでは、なぜ、このような状態になったのか?
詳しく話を聞いたところ、以前は高音が出ないと感じたことはなかったようです。
つまり、左輪状甲状筋が正常に可動していたのは事実。
では、いつから?
喉の外傷や声のトラブルが無かったかを尋ねました。
徹底気に聞き取り調査をした後、とうとう原因がわかりました。
実は、兄弟喧嘩で首を絞められたことによる、一種の外傷だったのです。
これは喉に外力が加わり、その後に高音が出なくなったと考えられます。
そう、上喉頭神経外枝の機能不全の可能性が大!
さすがに触診で神経の負傷ポイントを探し出すことはできませんでしたが、おおよその位置と状況はつかめました。
皆さんも喉の外傷には十分ご注意くださいね。

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追記1:その後、当サロンの施術〔神経改善専用アプローチ〕で喉頭周辺の運動性と血流を確保した結果、徐々に上喉頭神経が活性化したのか、以前と近い高音発声に戻ったそうです。結果、神経断裂ではなく、神経圧挫による機能不全だったようです。本当に良かったですね。




追記2:喉頭外傷による発声困難や声の出し辛さを感じるケースは多いのです。スポーツや事故でモノ(他人の体の一部も含む)が喉に当たり、当サロンにお越しになる方も大勢います。外喉頭の筋肉や靭帯の損傷なら改善の余地はありますが、発声に関わる神経が断裂してしまうと不可逆ゆえ、歌唱のみならずコミュニケーションでさえ生涯困ることになります。喉のケガには用心してくださいね・・・
by aida-voice | 2014-09-12 00:37