ヘッドホンの面白い実験《骨伝導+音響》


実に面白い実験を敢行しました。
皆さんは、骨伝導ヘッドホンを知っていますか?
写真はAUDIOBONE FIT(オーディオボーン・フィット)です。
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空気の疎密波ではなく、電気信号がそのまま振動変換されて伝導子がふるえ、側頭骨から蝸牛へ直接伝える仕組み。
かなりダイレクトな手法。
ワクワクしながら、この骨伝導ヘッドホンのみで音楽を聴いてみました。
まずは、音が聞こえてきた瞬間、「おぉ…」と、この発想に感激。
骨を伝わって聴いていることが、不思議で楽しい。
クラシック、ロック、ジャズ、J-POPとさまざまなジャンルの音楽や歌を数多く聴き込んでみました。
予想通り、真剣な鑑賞には不向き。
ボリューム感が足らず、低音も高音も聞こえ辛く、音楽の有する色気や雰囲気が感じられない。
しかしながら、これを開発し、製品化したゴールデンダンス株式会社には、大いに敬意を表します。
ありがとうございます!
さて、ここで次なる実験。
きっと、誰もやっていないでしょう。
それは、骨伝導ヘッドホンの上から、アッパークラスのヘッドホンをかぶせ、同時に聴くこと。
今回は、音漏れが最も少ないであろうと考えられる密閉型のフォステクス TH900を用意。(実勢価格13万円程度)
日本独自の漆加工の大きな木製ハウジングで、無駄な色艶を排除したナチュラルでニュートラルな再生音を紡ぎ出します。
これなら、お互いを邪魔しない。
下の写真のようにしました。
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そして、同じ再生環境(PC:ダイナブック、USB DAC:レーマンオーディオ Black Cube Linear USB)で試聴開始。
再び「おぉ、実に面白い・・・」と絶句。
何よりも、立体感がスゴイ。
目を閉じると、交響曲では各楽器の左右と前後の配置が手に取るようにわかり、ロックでは大きなコンサートホールの奥行きとライブ感がすさまじく、ジャズやJ-POPでは歌手の居場所がピンポイント化されて喉の形状が把握できるのではと思うほど。
これこそ音の3D!
初めての経験でした。
しかし、良い点ばかりではありません。
多くの箇所で音がずれるため、鮮明さが失せ、音楽そのものがぼやけます。
さらに、音圧と振動圧?が重複する箇所では、デフォルメされ過ぎてしまい、音楽として成り立ちません。
これらの結果から、この組み合わせの有り無しを決めるなら、「無し」であると判断します。
よかったら試してみてください。
音は滅茶苦茶になりますが、空間構成を感じる面白味は抜群です。
それにしても、聞く〔聴く〕行為って、誠に神秘的ですね。






追記:骨伝導に関しての素人考えです。もし、発声のための骨伝導を求めるなら、側頭骨の中でも茎状突起をターゲットにすると良いのではと思います。ここには喉頭を吊り下げるための茎突咽頭筋と茎突舌骨筋(茎突舌骨靭帯が並走)が付着しています。つまり、喉頭へのダイレクトな動きが、聴こえだけでなく、発声にも良い影響を与えるはず。しかし、楊枝のように細い茎状突起のみに振動を与えるのは至難の業でしょうね。なんだか夢のようなお話し。すみません、本当に勝手な素人考えです・・・
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茎状突起(けいじょうとっき)の茎は「くき」と読みます。植物の茎のように細いから命名されたと推察します。ヒトの骨の中でも、最も細い突起の一つです。






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by aida-voice | 2014-06-17 00:17