なぜ高音が出ない!?



★どんなに発声訓練をしても高音が出ないひとは、輪状甲状関節の動きを調べてください★



実は・・・、意外に多いことに驚いています。
どんなにボイストレーニングを続けても高音が出ないひとの数パーセントは、輪状甲状関節がトラブルを起こしている可能性があります。
具体的には、輪状甲状関節可動不全や輪状甲状関節亜脱臼など。
気になる方は専門の先生にご相談ください。

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追記1:なぜ起こるのか? 原因はわかっていませんが、この輪状甲状関節は左右同時に動かなければならない宿命を背負っています。肩や膝のように左右が単独で動くものではありません。ヒンジ運動とスライド運動のダブルアクションを呈しますが、顎関節ほど余裕がありません。したがって、甲状軟骨下角の長さや角度、輪状軟骨関節窩の面積と深さに、生まれつき左右差がある場合、どちらかの動きが鈍ります。すると反対側にも影響を及ぼし、輪状甲状関節の機能そのものが阻害されます。その結果、声帯ヒダの伸長が叶わず、高音発声が苦手、あるいは不能となります。このような方は、声帯筋を固めて高音を作り出しますから、金属音的な高音となり、加えて振動効率が悪いため、歌唱のブレスが短くなります。なお、LDPでも同じような様態のハイピッチ音となりますので、正確な見極めが必要ですね。やはり、このあたりも外喉頭を熟知した専門家にお尋ねください。



追記2:なお、輪状甲状関節可動不全や輪状甲状関節亜脱臼は、一般的に病気やケガとは判断されません。なぜなら、その状態であっても、日常生活や健康には一切問題ないから。痛みも違和感もありません。普通に声も出ます。ただ高音が出にくいだけ。よって耳鼻咽喉科の喉頭ファイバーで検査しても「異常ありませんよ」と言われるのみ。さらに放置しておいても酷くなりません。ご心配なく。



追記3:来院者から「僕は大丈夫?」と数々の問い合わせがありました。ボイスケアサロン(會田ボイス整骨院、一色クリニック、はぎの耳鼻咽喉科を含む)で外喉頭施術を受けるとき、最初に輪状甲状関節を動きを漏れなくチェックしております。その際、もし輪状甲状関節に不具合が存在したときは、必ずお伝えしています。したがって、會田からこの部位に関し話題に上っていないひとは、輪状甲状関節に問題ないとお考えいただき、ご安心ください。



追記4
輪状甲状関節の検査法
輪状甲状関節の動きは、発声ビデオ撮影の検証と細密な触診でわかります。ビデオ再生では、頚前面部を拡大し、喉頭隆起を起点として、輪状軟骨の上制具合を探ります。スロー再生や手動再生で、繰り返し、じっくり観察して見極めることができます。触診はご存じのごとく、長年の指先トレーニングが活かされる瞬間。以前は、抜いた髪の毛の上に紙を数枚置いて触ったり、数個の砂粒を大きさ順に並べ替えたり…。最近は、ラップトップPCの各所を利用しています。表面はざらざらして均一ではありません。キーボードのキーも一つひとつ違いがあります。小さな汚れの付着物も見逃しませんよ。したがって、研究成果をまとめながら、あるいは、喉ニュースを作文しながら、触知トレーニングができるのです。その結果、輪状甲状関節の動きは、技術を積んで完璧に慣れてくれば、触診だけも正しく判断が可能。輪状甲状関節だけでなく外喉頭の検査や施術は、匠の業の域に達した専門家にお願いしてくださいね。
by aida-voice | 2014-06-06 01:10