声の短問短答【続編】216


「声や音を扱っているのに、録音したデータを出さないのはなぜ?」

以前にもご報告しましたが、皆さまの再生環境が異なり過ぎ、繊細な音の変化をお伝えできない可能性が高いからです。
これはネット配信だけではありません。
昔、ある歌手の正常な歌と声帯結節罹患中の歌を比較検証する録音サンプル(WAV)を持っていました。
PCからラックスマンのヘッドホンアンプへ、そしてベイヤーダイナミックのヘッドホンで聞くと、明らかに歌声の違いを聞きわけられました。
音楽に興味がない知人にも確かめてもらったところ、やはり判別できました。
声帯結節罹患中の声には、①嗄声〔かすれ声〕や不規則な息漏れ、②音色や響きの低下、③細かい雑音が入っている、などが存在しました。
さて、某勉強会で、この録音サンプルを供覧したことがあります。
小さな勉強会で、会場には再生装置の用意がありませんでした。
そこで、聴講者にお願いしてPCの近くへ集まっていただき、PCのスピーカーから音を流しました。
會田「それでは、皆さん、前に出て来てください。音声の差を聞きわけましょう」
健常声を流します。
次に、声帯結節声を。
聴講者「よくわからない・・・」「変化してないじゃないの!?」との意見が相次ぎました。
わたしは焦りました。
そう、わたし自身も、PCのスピーカーでは繊細な音の判別が簡単でなかったのです。
ここでの経験により、再生機器の違いによって、比較検証は難しいことを知りました。
さらに、再生環境や、聞くひとの耳の精度によっても、音が違って聞こえることを確認。
これらから、安易に音声データ(動画を含む)を添付すると、意図しない評価が生まれる事態が予想されるため、最近、録音データはアップしていません。
ご理解くださいませ。

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追記:耳介の大きさや角度の左右差でも音の聞こえが若干異なります。『利き目』(良く見える方の目)があるように『利き耳』があるかもしれませんね。






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by aida-voice | 2014-04-11 03:34