声の短問短答【続編】205


「声は生まれつきですか?」

この問いは、声の質に関する内容と考えてよいでしょうか?
その点からならば、半分イエスで、半分ノーです。
以前、簡単な実験をしました。
父親と子供(息子18歳以上)の5組計10人に協力いただきました。
それぞれの声の特徴を、一言で表現し、一枚のメモ用紙に記載します。
例えば「声に艶がある」「ボイスフォルマントが大きい」など、声を聞いた瞬間に感じたイメージを書き留めます。
なお、年齢(老若)による声の特徴は除外します。
次に、父親とその子供の外喉頭の特徴を、一言で表現し、先ほどのメモ用紙に書き留めます。
例えば「甲状軟骨翼の角度が鋭角」「輪状軟骨が大きい」など。
検査後、メモ用紙をかきまぜ、一枚ずつ取り上げ、近い内容ごとにグループ分けします。
すると、父親とその子供が完全にマッチしたのは2組。
あとはバラバラ。
このことから、声が遺伝するのは40%となりました。
被験者数をもっと増やせば、さらに正確な数値が出てくるでしょう。
残念ながら、わたしにはそれを行う能力がありません。
多くの人を一堂に集めるには、時間と組織力と財力が必要なのです・・・
ここからは想像ですが、性格も半分は親からの遺伝で、40%が環境に左右され、その他が10%程度と聞いた覚えがあります。
きっと、声も半数近くが親に似ていると思います。
そう、顔形が似れば、喉頭の形状も似ているはず。
喉頭の形状によって、ある程度の声質が決まるから。
結果は楽器からも予想できます。
バイオリン、トランペット、ティンパニー、ウクレレ、ホルン、鼓を用意します。
単純に音色の特徴だけでペアを作ってみましょう。
バイオとウクレレ、トランペットとホルン、ティンパニーと鼓の組み合わせとなるのは言わずもがな。
構造と構音方法が似ていると、音色も似ます。
もし、何となくでも「お父さんと声が似ている」と感じたら、やはり、その方こそ、あなたの親なのでしょう!

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追記1:環境要因を検証するのは難しいですね。喉頭の形質が似ていても、生い立ちや使い方で声質は大きく変化します。そう考えると『声って人生そのもの』なのですね。奥深い・・・



追記2:しかしながら、血縁でなくとも、一緒に長く生活を共にすると、ミラー効果によって声質やしゃべり方が似てきます。やはり、仲の良い家族って声が似てきますね~

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~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。





by aida-voice | 2014-03-23 01:33