声の短問短答【続編】198


「LDPなんて存在しないとの説を耳にしましたが見解は?」

はい、そのようなご意見があることを知っております。
わたし自身、持論に溺れるようことのないよう、さまざまな考え方を頂戴して検証を続けている現況です。
それでは解説しましょう。
まずは、論より実践ですよ。
LDP(喉頭深奥ポジション)を否定される方は、是非、喉の筋肉を触り比べてください。
喉頭のポジションを、甲状軟骨や舌骨の形状を、精密に触診してください。
おおよそ1000人を超えたころから、何となくわかってきますよ。(加えて必ず画像による検証も行ってくださいね)
3000人程度から、発声時に何が動いてどうなっているのか的確に峻別できます。
わたしは、間もなく20000人に達します。
LDPは病気ではありません。
のどまわりの筋肉が硬くなって、喉頭全体がやや奥に入るだけ。
どんなに喉頭周辺筋が硬くても、日常生活に支障がなければ、放置してOK。
しゃべることも、歌うこともできます。
ただ、聴くひとを魅了する美しい発声や、思い通りの高音および低音が難しくなるだけ。
LDPであろうがなかろうが、生きていく上で、まったく問題ありません。
立位体前屈を知っていますよね。(平成11年以降はスポーツテストの種目から外れ長座体前屈に変更)
体の柔軟性を測るテスト。
その結果「あなたはマイナス10センチなので体が硬い。これは病気です。すぐに入院しましょう」なんて言われませんよね。
これと同じ。
言ってみれば、筋肉の“癖”のようなもの。
発声は、発声関与筋の筋硬度と喉頭(舌骨・甲状軟骨・輪状軟骨)の位置によって、少なからず声質が変化します。
LDPの存在を疑問視する方は、まず、1000人の喉を触り比べながら、その声質の違いを検証してみてください。
おっしゃる通り、確かにあやふや過ぎます。
しかし、筋肉の硬さが増して喉頭の位置が違っているのも事実として実感するのです。
さらに、そこには、巧緻な触診技術と、微細な音の違いを判断する耳の良さが必須・・・
この曖昧な世界に足を踏み入れ、超絶職人技のレベルまで達した御仁が検証した結果、それでもLDPは存在しないと科学的に結論づけられれば、わたしは潔く意見を撤回しますよ。



追記1:心因性失声症など精神や心の問題などでも、発声を拒絶したり力ずくで声を出したりして、LDP状態を呈します。このケースでは、最初に、起因となったトラブルを除去しなければなりません。その後、癖になり、自己回復が難しいLDPを解消させます。まずは心療内科や漢方など種々ありますので、そちらでご相談ください。〔当サロンでは、心因性失声症改善後のLDPによる声の出し辛さを改善するためにアプローチを受ける方々も大勢います〕



追記2:ⅰ外喉頭の研究・ⅱ触診の技術向上・ⅲ音声と音響の探求、この三つに対し不眠不休で活動しております。この実行こそが、わたし(會田茂樹)の美学なのです。



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~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。なお、LDP(喉頭深奥ポジション)は病気ではなく喉筋の癖&独自の造語です。
by aida-voice | 2014-03-14 09:10