声の短問短答【続編】189


「口が大きいと声って良いの?」

そうですね、その可能性が大きくなるでしょう。
良い声の基準を決めるのは難しいのですが、他者の大多数から「素晴らしい」「美しい」「心に響く」など評価される声としましょう。
その音声を構築する最も重要な部位が共鳴腔。
ヒトの共鳴腔は5つあると考えます。
声帯の位置から順に、喉頭室(こうとうしつ)、梨状陥凹(りじょうかんおう)、咽頭共鳴腔(いんとうきょうめいくう)、口腔共鳴腔(こうくうきょうめいくう)、鼻腔共鳴腔(びくうきょうめいくう)です。
その中でも音色に大きく関与するのが咽頭共鳴腔。
なぜなら、大きさや形状を変化させることができるから。
ただし、個人差が大きいのも特徴。
そして口は、口腔共鳴腔(主に構音を司る)だけと思われがちですが、舌奥には上咽頭の空間があります。
つまり口が大きいことで、この上咽頭共鳴腔も大きくなります。
ここからは楽器の要素を考え入れましょう。
家庭にある縦長のアップライトピアノとホールに鎮座する巨大なグランドピアノでは、一般的にどちらが良い音と言われていますか?
もちろんグランドピアノですよね。
なぜ?
共鳴させる空間が大きいから。
ハンマーで弦を叩く構造は同じですが、躯体の容積が異なります。
大きければ良いというわけではありませんが、響きが増すのも事実。
これと同じ原理ですね。
したがって口が大きいと、舌奥の上咽頭共鳴腔が大きいため、良い声である期待が持てます。

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追記1:吉田美和さんや美空ひばりさんは、この共鳴腔理論に当てはまると言っても良いでしょう。音声の豊かさや声の出しやすさが伴ってこそ、歌唱力が高まるのは間違いありません。



追記2:蛇足ですが、いっこく堂さんは、舌奥と上咽頭の空間を使って口を閉じたまま「パピプぺポ」を作り出しています。






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by aida-voice | 2014-02-12 04:35