声の短問短答【続編】132


「息を吸いながら声を出すと、声帯を閉じる筋肉が鍛えられるって本当ですか?」

そうですね・・・、摘出喉頭の解剖実験例と構造から推察することができます。
吸気発声によって、声門閉鎖の筋肉群を正確に鍛えるのは難しいと思われますが・・・、本当のところはわかりません。
当たり前の事実になりますが、元々、声帯ヒダは気管部から咽頭部の方向に捲れるよう作られているため、逆の動きは苦手と思われます。
実際、長時間、息を吸いながら発声ばかりしていたところ、正常な声が出なくなって困っている方を知っています。
音声専門の耳鼻咽喉科でも処置ができないため、当サロンを紹介され、お越しになりました。
現在、吸気発声のメカニズムが正確にわかっていません。
過度の無謀な吸気発声は控えた方が無難でしょうね。


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甲状軟骨正中を切り広げ、糸で前連合を吊り上げながら、上向・下向から空気を送って声帯ヒダの動きを観察している様子を描いた絵図(米国メイヨークリック喉頭機能外科教室での実験は會田ですが解剖は医師による)




追記:曖昧な組織存在かつ動きを呈す発声運動。それを認識した上で、科学的に解明できる部分(外喉頭の緻密な触診や摘出喉頭などの機能研究)は、イメージや感覚に頼らず、しっかり実験や観察を行った上で論じると正答率が高まるでしょう。
by aida-voice | 2013-10-14 02:14