徹夜明けのとき声がかすれる理由


徹夜をした朝、声が嗄れたりかすれたりした経験はありませんか?
一晩中カラオケボックスで歌っていたのならまだしも、ほとんど声を使っていないのに嗄声が生じるケースがあります。
何が起こっているのか?
これは主として、声帯ヒダのむくみです。
むくみの概要は、血管によって循環されるべき水分が細胞組織に残って腫れる状態です。(病気による浮腫を除く)
徹夜をすると、このサイクルバランスが崩れます。
一般的にも、朝は、手足や顔がむくむことがありますよね。
同様に声帯筋と声帯粘膜で構成される声帯も、むくみやすい部位なのです。
では、なぜ声帯のむくみが嗄声を引き起こすのか?
二枚ある声帯ヒダの間を声門と称します。
むくみによって、この声門が広くなったり閉鎖不全を起こしたりして、空気(呼気)が漏れ出てしまいます。〔下図参照〕
この状態の声を、かすれ声や枯れ声と呼んでいます。
時間経過と共に改善します。
それほど心配は要りませんが、声帯がむくんだ状態で声を使い過ぎると、声帯ヒダは重くなっているので、低音化や過振幅による出血などが起こる可能性も出てきます。
24時間テレビなど、仕事で仕方がない場合を除き、声を大切にするひとに徹夜はお薦めできません・・・


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声帯ヒダ冠状断面の模式図 上が正常 下がむくんだ状態





追記1:アルコールの飲み過ぎや飛行機に乗っても起こります。詳しくは航空声帯をご覧ください。対処法もありますよ!




追記2:徹夜(睡眠不足)によって外喉頭の運動性も損なわれる可能性があります。輪状甲状筋が発達した歌手に、甲状軟骨と輪状軟骨の前面間隙にゴムチューブ管を当て、通常時と睡眠が極端に少ない時の圧縮具合を調べたところ、徹夜状態に近い時は輪状甲状筋の筋力が低下していました。このことから、声帯を閉じる閉鎖筋も弱まり、息漏れ嗄声に拍車をかけることは、当然予想されますよね。
by aida-voice | 2013-09-04 00:05