出産 LDP


いま、キャサリン妃(イギリス王室)の出産の話題で持ちきり。
今日は、出産と声に関係する記事をアップしましょう。
数年前のお話です。
お子さんを生んでから、喉が詰まり歌がうまく歌えなくなった主訴で、当サロンへお越しになった若いお母さんがいました。
出産した総合病院の耳鼻咽喉科、胃腸内科、呼吸器内科などで精密検査を受けたのですが、一切の異常は無いとの結果。
経緯は、2年前に自然分娩で出産(初産)し、母子ともに健康。
ただ、難産傾向で、陣痛から出産まで一日近くかかり、相当いきんだとのこと。
さっそく外喉頭の検査を行いました。
●グライディングテスト:他者に聞こえるほどのクリック音を発し陽性
●喉頭引き出し発声テスト:甲状軟骨を前方へ1㎜引き出したところ、会話声もロングトーンも劇的に声質が向上し、声量が増した
●筋硬度測定:MAX64Tone
●上喉頭動脈血流速度:1.5㎝/S
これらのデータから LDP と判断し、時間をかけて詳しく説明しました。
とくに、この状態は病気ではなく、単なる喉の筋肉の癖であることを繰り返し説き、安心を差し上げることに重きを置きました。
その後、治療ではない旨をご納得いただき、施術を開始。
喉頭牽引、外喉頭用ソニック、前頚部赤外線、ピンポイントマイクロストレッチなど、丁寧にアプローチしました。
術後は、クリック音が消失し、筋硬度が48Toneまで低下。
何よりも「わっ、声が楽に出るわ。久しぶりの感覚です!」と驚きと喜びの反応が改善を物語っていました。
自己感受できたことで確かな方向性が見えてきました。
術後の説明で、LDP 経過時間がやや長いため、すぐに詰まり感が戻ってしまうことと、短期間での改善は難しいことをお伝えしました。
LDP は病気ではなく、このまま放置しても問題ありません。
ただし、声を楽に出したい、声質は大切である、上手に歌いたい、と考えていらっしゃるなら、複数回のアプローチを勧める解説を付け添えました。
さて、この方は、その後、毎月一回程度一年三か月ご来院され、見事、完全改善しました。
ご本人も、大喜び。
本当に良かったですね。

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追記1:この後も、同じような出産 LDP のひとが幾人もお越しになっています。




追記2:多くの LDP は原因がはっきりしませんが、事故による喉頭への直接衝撃を除いた原因として、無茶な発声、部活などの声だし強要、相当力んだ排便、過度な腹筋トレーニング、テニスやボクシングなどが報告されています。【その他の要因にストレスもあります】




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。なお、LDP(喉頭深奥ポジション)は病気ではなく喉筋の癖&独自の造語です。
by aida-voice | 2013-07-19 08:10