声の短問短答【続編】105


「しゃべり声と歌声とでは使う喉の筋肉は違いますか?」

短答で申せば “一緒です” となります。
実は、しゃべり声〔会話声〕に、息(いわゆる呼気)を流しながら、メロディやリズムを付加すれば歌声になるのです!
歌ったからと言って、しゃべり声と異なる筋肉が動き出すものではありません。
同じ筋肉や関節の動くスピードが増すだけ。
ここで他の運動(スポーツ)と比較してみましょう。
しゃべり声を歩行とするなら、歌声はランニング。
歩行から走行に変わった瞬間、眠っていた未知の筋肉が目覚めたり、足の本数が増えたり、関節の数が変化したりすることは、絶対にありませんよね。
これと同じ。
日本人は歌を特別なものとして意識しすぎるきらいがあります。
多くが「よし、歌うぞ!」と身構えてしまいます。
海外では、歌はもっとしゃべり声に近い存在。
心の思いを声に乗せて吐露する行為が歌の根本なのです。
もっと楽に楽に・・・

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追記:繰り返しになりますが、非常に大切な内容(二項目)ゆえ、再掲載いたします。



~声の5大原則~
①声は、声帯を含め、すべて筋肉によって作られる 【スポーツに酷似】
 (喉にラジオや iPod など機械は入っていない!)
②声帯は、筋肉と粘膜からなり、声帯の筋肉は自分では動かない
 (喉の筋肉とベルヌーイの定理〔呼気を利用〕で動かされている!)
③実は・・・、声の良さは、声帯よりも、その上位にある共鳴腔で決まる 【楽器と同じ】
 (特に咽頭共鳴腔が大切!)
④共鳴腔をコントロールするには、喉の筋肉に柔軟性がなければならない
 (日本人の多くは硬い! 運動能力アップ・筋力強化は柔軟性獲得後に!)
⑤歌が上手か下手かは、フィジカル(喉の〔基礎〕運動能力)と、
  テクニック(歌の技術)と、メンタル(精神や歌心)の、掛け算(積)によって決まる
*なお、メンタルは、アーティスティック(芸術性)やセンス(感性)と置き換えてもOK



~声の真理~
空気が流れなければ声帯は振動しない。
つまり、声を出すには相応の呼気が絶対必要。
そして、ベルヌーイの定理と、声帯の四大行為〔①開閉、②伸縮、③硬軟、④厚薄〕によって音源が作られ、その脆弱な音を良音に作り上げるのが5つの共鳴腔。
喉頭室・梨状陥凹・咽頭共鳴腔・口腔共鳴腔・鼻腔共鳴腔、中でも舌骨の奥〔頚椎方向〕に在る咽頭共鳴腔が最重要となる。
何故か?
一言で答えるなら、空間〔大きさや形状〕を任意で変えることが可能だから。(個人差あり)
その空間を構築するには、喉周辺筋の柔軟性が不可欠。
やはり発声は運動…
これらの一連の条件が揃ってはじめて他者を魅了する美声が完成するのである。
by aida-voice | 2013-07-18 05:25