声の短問短答【続編】28


「喉の筋肉が硬いと声帯結節になりやすいのですか?」

そのように感じています。
これまで、当サロン(病気の診断は他の病院)、一色クリニック、はぎの耳鼻咽喉科で、数多くの声帯結節罹患者の喉を検査してきました。
施術録を元にお伝えします。
病院で声帯結節と診断を受けたひと100人の筋硬度を測ったデータを集めました。
対象筋は甲状軟骨翼上の筋肉。〔肩甲舌骨筋、胸骨舌骨筋、甲状舌骨筋、輪状甲状筋など〕
そして当サロンでは、声を大切にするために筋硬度計の検査器で20Tone以内を推奨しています。〔最近では、エリートボイスユーザーは10~20Tone、一般的には20~30Toneを指針としています〕
すると、声帯結節罹患者100人中100人が20Toneを超えていました。
つまり100%!
逆に、20Toneを超えていた場合、声帯結節に罹患しているかどうかも調べてみました。
結果、筋硬度値が高いだけで必ず声帯結節になるとは言えないことも判明。
そう、喉の筋肉が硬いと声帯結節になりやすいのは確かですが、要因の一つであって、絶対原因ではありません。
また、喉の筋肉が硬くなると、喉の筋肉の特性から LDP にも移行しやすいので、やはり声にとって良いことはありませんよね。
発声はスポーツに酷似しています。
身体の硬い優秀なアスリートは存在しません。
喉も同じ。
是非、喉の柔軟性を獲得し、音声障害と無縁の素晴らしいボイスライフを満喫してください。




下の絵は、医師の解剖による声帯結節〔赤印〕罹患の摘出喉頭を触診している様子を描いたもの。
周辺の軟部組織を直に触って、動き具合や筋肉の硬さを調べているところです。
この研究や検証のおかげで、喉まわりの筋肉を触っただけで、喉や声の状態が手に取るようにわかるほど触診技術が進歩しました。
ご献体くださった心優しい方に感謝申し上げると共に、ご冥福をお祈り致します。
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追記1:当サロンでは声帯結節の治療は行っていません。優秀な耳鼻咽喉科医にお願いしてください。予後(治療後の経過)を良好にするためにも、必ず名医を訪ねましょう。こちらでは声帯結節になりにくい喉体質を構築する目的の施術を行っているのみです。



追記2:喉頭の筋硬度を測るにはコツが要ります。通常の骨格筋と異なり、中空に浮いた甲状軟骨・舌骨・輪状軟骨の動きを制しながら計測しなければ正確な数値は出てきません。また、無理に押し込むと、迷走神経に圧を加えて咽(むせ)たり、小さな外喉頭筋を傷めたりする恐れがあります。喉と声の医科学知識を持ち、当検査のトレーニングを十分に受けた専門家に測ってもらいましょうね。
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by aida-voice | 2012-12-10 09:59