声の短問短答【続編】10


「声の通りが悪いのは LDP の可能性が高いのでしょうか?」

可能性としての結論は“YES”ですね。
声の通りが悪かったり、声がこもったりする場合、何が起こっているか検証しましょう。
まず、ポイントは二つ。
器質的な見地と機能的な見地。
器質的なものとして、生まれつきの声道狭窄や腫瘍などの影響が挙げられます。
ただし、このケースは、今回の質問から離れ、病気や疾病の範疇となりますから、絶対数としては極少ないと言えるでしょう。
次に、機能的なもの。
声の通りが悪い、声がこもるのは、声道に存在する共鳴腔の容積が減っていることにほかなりません。
主な共鳴腔は喉頭室・梨状陥凹・咽頭共鳴腔・口腔共鳴腔・鼻腔共鳴腔。
この中で、音質に最も関与しやすいのが咽頭共鳴腔です。
喉頭室・梨状陥凹・鼻腔共鳴腔は形状を変えるのが難しい場所、口腔共鳴腔は音色よりも構音(言葉を作る)を主体としている場所なのです。
この咽頭共鳴腔の体積が無意識で小さくなるのが LDP (喉頭深奥ポジション)です。
これは病気でなく、癖として扱います。【したがって、お医者さんのところへ駆け込んでも診てもらえません…】
喉頭周辺筋の筋硬度が高まって、頚椎方向へのベクトルが働き、筋収縮から脱却できなくなると LDP になりやすいことがわかっています。
声の通りが悪かったり、声がこもったりする場合は、一度、専門家の下で検査を受けることをお薦めします。
触診・筋硬度計測・音声分析・外喉頭画像解析によって、簡単に判断できますよ。


追記:LDP は改善可能です。なぜなら病気でなく癖だから。そう、体が硬いのと同じこと。喉の筋肉(主に外喉頭)の適切なストレッチやマッサージによって、恒常的に柔らかくなれば良いだけのことです。〔改善速度には個人差があります〕

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LDP が予想されるX-Pを絵に変換



声の短問短答【続編】の詳解




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。なお、LDP(喉頭深奥ポジション)は病気ではなく喉筋の癖&独自の造語です。
by aida-voice | 2012-09-24 03:07