声の短問短答77


「腹話術でパ行をいうとき喉の中はどうなっているのですか?」

基本的に、パ行は唇(くちびる)を閉じた状態でなければ発声できません。
それでは腹話術の場合は?
ここではフィジカルに関して。
腹話術を得意とする知人の外喉頭や口の中を検査させてもらったことがあります。
その状態をお伝えしましょう。
ただし、核心を詳しく話すと、彼が努力の末にオリジナルで編み出したネタをばらしてしまうことになりますから、簡易とさせていただきます。
以下、箇条書きで・・・
●唇
 1:正中を1~2ミリ程度開く
 2:口角付近はやや力を入れ正中は脱力する
●舌
 1:舌をくるりと上へ巻き上げ舌尖を上顎の切歯窩にそっと当てる
 2:舌体も水平方向に丸めて硬口蓋に軽く圧着させる〔隙間がないように!〕
 3:舌奥は平らにする
●口腔から咽頭
 1:口蓋垂を下げる
 2:茎突舌筋を緊張させる
これで軟部組織に囲まれた空気の塊が出来上がります。
舌尖から一息に空気を出します。
このとき空気が炸裂してパ音が完成します。
そう、口の中に唇を作り上げたことになります。
メチャクチャ難しいですよ。
この一連の動きを、即座に・スムーズに・自然に、行わなければ、「おぉ、すごい!」と評価される腹話術になりません。
腹話術は素晴らしい芸術です。
わたしは動向を解析するのが役目で、これらを習得するための練習法を知りません。
有能なボイストレーナーに教えを乞うとよいでしょう。


※声の短問短答の詳細※


追記1:腹話術の音色は口峡峡部の空間変化で行います。← 重要


追記2:コツの一つは、下顎の動き方(顎関節の運動)にありますね。
by aida-voice | 2012-08-20 13:10