声の短問短答58


「どうしてそんなに高いのですか?」

料金の質問ですね。
施術費が高すぎるとのご指摘。
まず、外喉頭からの発声の研究は未開です。
これまでの発声は、医師の世界では声帯を中心とした内喉頭が、教師の分野ではボーカルテクニックが、それぞれ中心でした。
外喉頭からのアプローチは世界的にも珍しいようで、メイヨークリニック(アメリカ合衆国)喉頭機能外科教室のスタッフからも興味を持たれたほどです。
実際、この真新しい分野を開拓するには莫大な研究費用が必要です。
他の研究機関や大学病院では、国や大学から潤沢な研究費がもらえます。
しかし、わたしは自腹で行わなければなりません!!!
全てを!!!
各種計測器だけでも、どんなに高額か・・・(中古のマンションが買える値段もあります)
また、海外の研究機関に行くにも、お医者さんは病院から渡航費用が出ますが、わたしは個人で支払う。
発声はスポーツと楽器の特徴(要素)を有している旨は何度もお伝えしています。
スポーツ科学者との実験交流はもちろん、楽器を知り尽くすことも重要。
そのため、幾種類もの楽器を購入し、鳴らしたり〔音の違い〕、分解してみたり〔構造の差異〕。
「1万円のアコースティックギターと100万円のアコースティックギター。どちらか1本を差し上げるとしたら、あなたはどっちを選びますか?」
天邪鬼でない限り、100万円のギターを選ぶでしょう。
なぜ?
値段に比例すると考えるのは資本主義に迎合しすぎかもしれませんが、やはり100万円の方が良い音で鳴る可能性が高いから。
職人さんが丹誠込めて一本一本を仕上げる。
やはり音にも魂が入っているはず。
バイオリンやピアノもしかり。
加えて発声を熟知するには、オーディオ科学も勉強しなければなりません。
凡庸なスピーカーと最高級品は、どこがどう違って音が変わってくるのか。
それを追及することで発声はさらに解明されます。
スピーカーは1000万円、バイオリンの最高峰は10億円します。
ここまで高額なのは不可ですが、声のために可能なら手に入れる。
無理なら、代用実験の方法を探る。
日々、研究費の資金繰りとの戦いです。
急に話が変わりますが、最近のイヤホン〔インナーイヤー〕は性能が良い。
「すごい!」と絶句するほどの素晴らしい音を奏でる逸品もあります。
すると、わたしの研究欲がムラムラ。
「どのような仕組みになっているの?」といつも考えてしまいます。
その結果・・・、10個以上を分解しました。《断面も知りたかったので半分に切断するものもあり復元できない事例が多数…》
一個300円から12万円までの各機種。
そして、やっとわかったのです。
この小さなイヤホンから、どうやって潤沢な低音が出てくるのか、ピュアな高音再生の正体の理由・・・など。
それらの結果を基にして、ヒトの発声との関連を探ります。
そう、このような研究があっての喉ニュースなのです。
したがって、ご質問の答えですが、戴いた施術費のほとんどが研究費に充てられているのです。
つまり、皆さんのおかげで、皆さんは、いま、この喉ニュースを読んでいるのです。
換言すれば、あなたがこの喉ニュースを作っているとも言えます。
心より感謝いたします。
このようにご理解いただき、外喉頭から攻究する発声の進歩のためにも、ますますご協力くださいますようお願い申し上げます。


※声の短問短答の詳細※


追記:「自分さえ声が良ければいいんだよ!」と言い放つ傲慢な方へのアプローチはお断りします。確かに声は自分のものですが、聞いてくれるひとがいなければ成り立たないのも事実。声は、他のひとに聴いていただき、はじめて本物の声になります。
by aida-voice | 2012-08-15 09:08