声の短問短答46


「オペラ歌手のプラシド・ドミンゴのように訓練で声種を転向することは可能でしょうか?」

プラシド・ドミンゴはバリトンからテノールに転向しました。
オペラや声楽の世界では、声種の分類は重要な意味を持ちます。
女性ではソプラノ、メゾソプラノ、アルト、男性ではテノール、バリトン、バス、〔カウンターテナーも入れましょうか…〕。
音質の面からさらに細かくわけています。
レッジェーロ、コロラトゥーラ、リリコ、リリコ・スピント、ドラマティコなど。
それぞれの解説は他に譲るとして、外喉頭とその運動の観点から考察してみると、喉頭が小さいひとは物理的に低音が困難となり甲状軟骨が鋭角で大きいひとは構造的に高音が厳しくなりますが、それ以外は身体的要因に関係なく訓練によって各音域を発声できる可能性を持っています。
当サロンにも「僕の声種は何ですか?」と問うひとがやってきます。(音大生が多いですね)
そのときは、甲状軟骨と舌骨の形状があきらかに特異でない限り「わたしには正しい判断はできませんが、あなたが歌いやすく感じ、あなたの好きな音域が、あなたの声種でしょう」と答えます。〔外喉頭科学からの一般的な向き不向きは教えて差し上げます〕
まあ、音大では声種をきっちり固定されるので、気になって仕方がないのは理解できますね。
しかし、外喉頭とその運動からの見地では、ヒトの発声にまつわる曖昧さが優先されてしまい、声種を正確に確定する法則を見出せません。
そういえば、ドミンゴと同じような日本人歌手がいますよね。
水口聡さんもバリトンからテノールに転向しました。
パワーあふれる清冽な音声が魅力。
わたしも大好きなテノール歌手の一人です。
話がそれないうちに答えです。
甲状軟骨と舌骨の形状があきらかに特異でない限り訓練で声種を転向することは可能だと考えます。
なお、この質問の続きにあった「ドミンゴは元々テノールの素質があったのでしょうか?」ですが、わたしにはオペラの歌唱法・発声訓練・声種に対する本質を喝破できないため、回答は控えさせていただきますね〔苦笑〕


※声の短問短答の詳細※




~メッセージ~
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by aida-voice | 2012-08-12 09:55