飲酒で声が出やすくなるひと、出難くなるひと


よく、アルコールを少し飲むと「声が出やすい」と言われます。
実際は、飲酒によって声が出やすくなるひとと、出難くなるひとがいることがわかっています。
一般的に、少量のアルコールは血流を良くし、声帯の運動性や粘膜の振動効率を高めると予想されます。
また、過度に摂取すると、筋肉が弛緩してしまうため、声門(声帯の間隙)が開いて息漏れや嗄声(かすれ)になる恐れがあります。
声帯ヒダのむくみも、これを助長させます。
ときに、ほんの少しだけの飲酒にもかかわらず、声が出難くなるひともいます。
酒席の場で「えっ?」と聞き返されるケースが増えるのです。
これは、喉頭周辺筋過緊張によるひとが主です。
外喉頭筋の最高硬度が50トーン以上の方に多いのが特徴です。
そう、喉の筋肉が相当硬いひと。
必ず声が出難くなるものではなく、体調やストレスによっても変化します。
今のところ正確な理由はわかっていませんが、筋弛緩の度合いが大きいために、逆に発声の運動能力が落ちてしまうのではと考えています。
つまり、普段から力を込めて声を作ることに慣れ親しんでいるため、飲酒によって力が入らなくなり、声が出辛くなる。
それが、少ない酒量でも影響を受けてしまう。
もし、軽い飲酒で声が出難いひとは、まずは声帯に異常が無いかを確認し、問題なければ外喉頭筋の硬さをチェックしてください。
当サロンでは、通常、胸骨舌骨筋と肩甲舌骨筋の交差部、中咽頭収縮筋と下咽頭収縮筋の移行部を計っています。
参考までに・・・


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追記1
最近は持病の眩暈(めまい)と甲状腺腫瘍のため飲酒は控えていますが、以前は、お酒が大好きでした。
ビール、日本酒、ワイン、ウイスキー、カクテル・・・。
とくにワインとウイスキーに、はまりました。
結果、ワインバーとオーセンティックバーを二軒も経営していたのです。
なぜかと言うと、そう、自分で飲みたかったから。
オーナーが 「美味い!」 と判断した酒しか置かない。
それも、すべて現地まで行って買い付けてくる。
興味が高じての実行でしたね。
そして、今は、喉と声と音。
往時の勢い 〔好きな事象に対する好奇心〕 は衰えていません。
ますます研究しますよ~ 【笑】


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追記2:機能性発声障害や痙攣性発声障害でも、アルコールを飲んだ後に出辛くなるケースがあります。これも、飲酒が病気を悪化させたのではなく、日ごろの過緊張気味の発声が解けて、逆に声が出難く感じてしまうものと思われます。
同様に、筋硬度が高い(80Tone以上)の方が初めてサロンでアプローチを受けると、喉頭の筋肉が瞬時に柔らかくなり、力ずくで発声する癖しか知らないため、術後に声の出し難さを訴えます。しかし、何度かアプローチを受けると、筋肉が慣れ、リラックスした発声を覚え、以前より発声が楽になり、声そのものが良くなります。
by aida-voice | 2012-05-25 01:27