甲状腺摘出手術後の喉頭状態


本人のご承諾をいただき、ここに掲載します。
「同じ苦しみを持つ方々のためになれば…」とのお優しいお気持ちに、心より感謝申し上げます。
詳細は省きますが、甲状腺摘出手術後、皮膚の上から、これだけの情報を得ることができます。
もちろん、視診・触診・ビデオ検査などによる、予想図に過ぎません。
そう、真に正確な状態は、実際に内部を覗いてみなければ、誰にもわかりません。
しかし、外皮から、ここまでわかるのです。
それを知ってください。
適切なアプローチで、瘢痕・癒着を取り除けば、〔嗄声:かすれ〕・〔締め付け感〕・〔滑舌の悪さ〕・〔高音発声困難〕は、改善できる可能性が高いと考えます。
お大事になさってください。


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追記1:手術によって・・・
①軟部組織が壊死や変性を起こし、
②筋肉と筋肉、筋肉と筋膜、筋膜と筋膜などがくっついてしまい、
通常の機能を失う。
①を瘢痕、②を癒着と称します。
もちろん、甲状腺の癌を摘出するのが主目的ゆえ、命の存続の観点から手術は必要不可欠です。ご許可いただいた方(上写真)の手術も、素晴らしい出来で、大成功です。しかし、残念ながら、手術することで、大なり小なりの瘢痕・癒着の発生は仕方がないのが現状です。






追記2:喉頭周辺の筋肉は、四肢の骨格筋と比べ小さな破格が多く、それゆえ手術後の瘢痕・癒着によって繊細な発声運動が制限されるケースがあるのです。反回神経麻痺でなければ、会話や歌唱は可能です。ただ、「手術前とは声が明らかに違う・・・」と感じます。とくに、エリートボイスユーザー(歌手・アナウンサー・教師など)は、その細密な変化を感じ取って悩む場合が多くあります。けれども、周囲(家族や医師)からは「それほど問題ないのではないか!?」と言われ、一蹴されてしまうのです。ご本人の苦しさを、どうか、理解してあげてください。よろしくお願いいたします。






追記3:数年前から悩まされている原因不明の強度なめまいの各種精密検査の副産物として、わたし自身も甲状腺腫瘍の存在を知りました。3年前のことですね。甲状腺疾患専門の伊藤病院院長伊藤公一先生の高診を受けています。現在は良性ゆえ、悪性化進行を見逃さないための経過観察だけですが、ときどき上喉頭神経外枝の一部を圧迫するのか、片側の輪状甲状筋の動きが鈍ってしまい、声門閉鎖不全を引き起こします。結果、嗄声(かすれ)が発症し、その日は、それ以降、しゃべるのが億劫になるのです。わたしの場合は腫瘍ですが、甲状腺そのものが腫れるバセドウ病でも、やはり嗄声が起こりやすいでしょう。甲状腺疾患をお持ちの皆さま、お互い頑張りましょう!





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2012-05-10 03:19