「ウイウイウイ」では滑舌は良くならない!?


滑舌が悪いって何でしょう?
「言葉を噛んでしまうこと」「発音が悪いこと」「発した言語が明瞭でないこと」などなど。
病的な症例(痙攣性発声障害・機能性発声障害・吃音等)を除き、誰もがときどき感じるのではないかと思います。
滑舌は、声の質ではなく、言葉の作りに関与します。
この言葉の作りに携わるのは、舌と口腔共鳴腔にある各器官です。
やはり、一番の立役者は“舌”でしょうか。
その舌ですが、かなり強力な筋肉で、内舌筋と外舌筋にわかれます。
内舌筋には、上縦舌筋・下縦舌筋・横舌筋・垂直舌筋が、外舌筋には、茎突舌筋・口蓋舌筋・オトガイ舌筋・舌骨舌筋があります。
舌の形を変えるのが内舌筋で、口の中で動かすのが外舌筋です。
神経支配域も結構複雑です。
その結果として、さまざまな言葉を作りわけることが可能になっていますね。
しかし、舌の研究はあまりされておらず、今後の討究が待たれるところです。
さて、あなたは、唇(くちびる)を突き出し、次に横に広げ、「ウイウイウイ」と発しながら繰り返して訓練すると『滑舌が良くなる』と聞いたことはありませんか?
実は、この訓練で滑舌は良くなりません。
なぜか?
端的に回答すれば、唇の筋肉は舌につながっていないから。
唇を動かす筋肉は、口輪筋・頬筋・オトガイ筋・笑筋・頬骨筋・口角下制筋・上唇挙筋・下唇下制筋です。
これらの筋肉は顔面部に位置し、舌との交通は一切ありません。
したがって、唇の運動だけでは、滑舌そのものは良くならないのです。
確かに、唇は最終調音部ゆえ、重要であることには違いありません。
わたしのBossである一色信彦先生〔京都大学名誉教授〕も、声(歌)にとって唇の重要性を述べておられたのを鮮明に覚えています。
よって、発声にとって、この訓練は意味があります。
ただし、直接的な滑舌ではありませんよ。
滑舌を良くするには、外舌筋の柔軟性の獲得と内舌筋の運動性のアップが不可欠。
さらに詳しい話や訓練法は、またのお楽しみ!

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~メッセージ~
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by aida-voice | 2012-01-29 00:33