声のスタミナが落ちる (甲状舌骨筋の例)


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「あぁ、最近、声のスタミナが落ちてきたな~」と嘆くひとは、一度、甲状軟骨舌骨間の距離を測ってみましょう。
もし、狭小なら、是非とも改善すべきです。
これは、甲状軟骨舌骨間が狭くなることにより、上喉頭動脈の血流が減って、声帯やそれを動かす筋肉の運動性が落ちているかも。
もし、甲状軟骨舌骨間が狭いと判断された場合、続いて上喉頭動脈の血流量を計測しましょう。
さらに、甲状舌骨筋の運動性を調べてください。
発声疲労が促進される原因は多々ありますが、このたび、新たに、甲状舌骨筋の状態が起因と考えられる症例を発見しました。
それは、甲状舌骨筋の硬化および過収縮現象。
さあ、理由(現段階では仮説)です。
甲状舌骨筋の起始は、甲状軟骨板上の斜線部。
停止は、舌骨体および大角の下縁。
機能としては、舌骨を引き下げると同時に甲状軟骨を持ち上げること。
つまり、甲状軟骨舌骨間を狭める役目。
甲状軟骨舌骨間には骨間膜があります。
その膜中部後方付近に甲状孔(穴)があり、上喉頭動脈が入っていきます。
甲状舌骨筋が硬く縮み過ぎると、甲状舌骨間が狭くなり、上喉頭動脈の血管を圧迫します。
この結果、血液循環量が減少。
上喉頭動脈は、声帯周辺に血液を送る大事な血管。
血流不足で、酸素や栄養が欠乏します。
やはり、発声は運動ですから、酸素や栄養が減れば、スタミナも落ちてきますよね。
さらには、分泌液が減って喉の乾燥が強まる恐れがあります。
声にスタミナがなくなってきたと感じるひとは、各種検査と同時に、甲状舌骨筋の動き具合と硬度も調べてください。

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追記:いくつもの摘出喉頭(解剖は医師)を調べた結果、形状に個体差が多いのと、意外にも筋腹が厚かったのを、鮮明に覚えています。つまり、潜在的に運動としてのパワーが大きいのかも・・・



 
by aida-voice | 2016-04-10 00:14