マウスノイズに関する質疑応答


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質問「マウスノイズってなに?」

會田「舌が、奥歯・硬口蓋・軟口蓋の一部に当たる音です!」

質問「どんな音なの?」

會田「発声する直前や途中で『くちゅ』『ぴちゃっ』『かちっ』など、耳を澄ましていなければ聞き逃してしまうほど小さな音。そして、本人は気づいていないことがほとんどです」

質問「なぜ起こるの?」

會田「舌骨の深奥化や懸垂機構のオーバーテンションによって舌が持ち上げられ、発声時に奥歯・硬口蓋・軟口蓋の一部に当たるからと考えています」

質問「病気ではないのですか?」

會田「生まれつきの舌短症や病気でない限り、医学的には問題ありません」

質問「アート的にはどうですか?」

會田「P・PP(ピアノ・ピアニシモ)で歌うときや、歌唱およびセリフにかかわらずマイク収録するとき、雑音となって芸術性を損なうケースがあります。実際、わたしの知る音声録音関係者から『口の中の雑音が気になってリテイクを繰り返したことがある』との言葉があったのを覚えています」

質問「治すことは可能ですか?」

會田「原因を正しく把握すれば、改善は可能だと思います。喉周辺の筋状態、開口時の様子、歯と舌の形態、発声の癖などを検査します。そして、不都合となっている原因を取り除きます。喉周辺の筋肉と開口時の顎関節に関しては、当サロンでアプローチできますが、歯と舌の形態と発声の癖は難しいと考えます。歯と舌の形態は歯科や口腔外科の先生に、発声の癖は言語聴覚士の先生に、診てもらってください」

質問「その中で最も多い原因はわかっていますか?」

會田「数十の症例に対峙しましたが、最も多いのが喉周辺の筋状態だと感じています。その根本が、舌骨の上方深奥化にありました。あるテストで理解できます。舌骨体横部を指で丁寧に引っ掛け、やや下げながら引き出して発声すると、それまで存在したマウスノイズがまったく無くなるのです。ただし、テストで証明されても、良くなるかどうかは、実際にボイスケアを行ってみないとわからないのが現状です」

質問「なるほど、よくわかりました。ありがとうございました」

會田「このマウスノイズに関しては、まだまだ研究不足であるのは否めません。さらに考究を重ね、もっと詳しくご報告できるよう最善を尽くします」


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追記:ちょっと実験です。指で舌骨体を軽く押し上げると、意図的にマウスノイズを作り出すことができます。さらに強く押し込むと滑舌が超悪くなります。これは舌が回旋して舌尖が前に突出し、歯裏に触れたり歯より前に出てきたりするからです。思い出してください。本来の舌根の位置は下顎骨の裏側にあるオトガイ棘なのです・・・
舌骨を押し込むのは危険が伴いますので、専門家の指導の下、丁寧かつ正確に行う必要があります。何度も書きますが、この喉ニュースの内容を素人判断でマネして筋損傷を起こしたひとを多く知っています。くれぐれもご注意ください。当サロンは一切の責務を負いません。
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青半円矢印が回旋の方向








~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。




 
by aida-voice | 2016-04-09 00:13