賛否両論 Part3 吸入器


巷で、声に関わる情報を集めてみました。
すると、Aさんの意見とBさんの意見では正反対。
これらを科学的かつ独断的に解説してみたいと思います。
22回に分けて掲載する予定。
さあ、どっちが正しいの?


Part1 うがい
Part2 加湿器
Part3 吸入器
Part4 スポーツ
Part5 飲酒
Part6 セックス
Part7 自転車
Part8 ダンス
Part9 ガム
Part10 たばこ
Part11 飛行機
Part12 船
Part13 タートルネックの服
Part14 ネクタイ
Part15 あくび
Part16 ハミング
Part17 ささやき声
Part18 昼寝
Part19 枕
Part20 ジェットコースター
Part21 カラオケボックス
Part22 ×××


今回はPart3の“吸入器”です。

加湿器と同様に、皆さんの多くは吸入器も使っていることでしょう。

最近は進化して、携帯用の吸入器もあるので、コンサート会場や
レコーディングでも活躍しているはず。

さっそく、効果のほどを調べてみました。

まずは、使用前・使用後の感想から。

一般の数名の方にご協力いただきました。

さあ、実験です。

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最初に発声チェックテストで発声していただきます。
そのときの声(質や出しやすさ等)を被験者が感得します。

検証としては曖昧な内容になってしまいますが
この最初の声の状態を一律5点とします。

次に、超音波吸入器を5分程度使用し、直後に同じ発声をします。

そのとき感じた声の状態を、数値化して記録します。

さらに、約30分後に、同じ発声を行います。

同様に数値を出します。

もちろん被験者の感覚の問題ですから「5点と6点の1点差の
違いは何ですか?」と問われても、答えに窮しますが…

数字の意味の正確さには欠けますが、歌唱には感性が大きく
関与している点から、このように考察しても良いのではと考えての実行です。

さあ、結果はどうなったと思いますか?

平均点を発表しましょう。

使用前 5点
5分間使用直後 7.4点
使用30分後 4.6点

なんと、使用後、時間が経過すると下がっています。

やはり感性の問題ゆえ、ひとによって差が大きく
「好調が続いている」との意見もあれば、「使用前よりも喉の
乾燥が増したような気がする」と感じているひともいました。

人間の有する曖昧な感覚のせいでしょうが、ほんの少しでも
不調に感じると、大きく点数を下げてしまう傾向があります。

このため、使用前よりも平均点が下がったのではと推測します。

まあ、どちらにしても、使用直後はおおむね声が良いのは変わりません。

評価が難しい結果でしたね。

やはり賛否両論。

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ここからは仮説となります。

人間の体には恒常性を維持する機能があります。

そう、ホメオスタシスですね。

体内の環境を一定にする大切なシステム。

体温や血圧を安定的に保ったり、体内の水分や
体液の浸透圧が保たれたりするものです。

実は、当サロンや病院(外喉頭外来)にお越しになる方々で
「喉が渇きやすい」特徴の方の多くが、頻繁に吸入器を使用していました。

確かに、病気やその他の理由で乾燥するために吸入器を
使い始めたのでしょうが、それらの病気や障害が
良くなったにもかかわらず「乾燥が治まらない」と
おっしゃるケースも多かったのです。

そこで、「もしかすると、声帯や内喉頭は、自分自身の分泌液で
保湿するのもであるが、外部からの過剰な加湿によって、分泌液量が
減ってしまい、自己保湿能力が低下したのでは?」と考えたのです。

わたしには、この私論を証明する方策はありませんが、喉の乾燥と
闘っていらっしゃる方と接していると、このように思えてなりません。

感覚の違いや個人差はありますが、仮説としては“アリ”かも・・・(微笑)





追記:加湿器にも、この仮説が適応するかもしれませんね。





注意:今回、実験したのは水を噴霧する吸入器であり
薬剤を用いるネブライザーではありません。




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2011-04-21 00:39