書籍「喉体操」11


5 口てこ体操

最初に、割りばしを準備しましょう。
これは、てこの原理を利用します。
軟口蓋を上げ、口腔空間を拡大させて、構音や音色を豊かにします。
方法です。
割りばしを横にして、前歯でくわえます。
落ちないよう、しっかりくわえてください。
前歯を支点にし、あごの関節(耳の穴の下あたり)がゆるんで伸びる感覚で、軟口蓋(口の中のうわあご)をグッと持ち上げ、舌をやや押し下げながら平らにします。
口の中が、倍くらい拡大される感じをつかみましょう。
ただし、軟口蓋は口蓋帆挙筋によって挙上されますが、実際の可動範囲はごく小さく、イメージよりも広がっていないのも事実です。
正しく実行されるのが難しいトレーニングですね。
慣れてくると、割りばしを使用しなくても可能になります。
毎日、三分間のトレーニングがすすめです。
さらに、口腔空間を広げたまま、声を出したり(文章の朗読)、一曲歌ったりするのもよいでしょう。
この感覚を習得して、思いどおりに口腔内の大きさを変えれば、つやや響き具合など、さまざまな音色が楽しめます。




追記:最新の検証データでは、軟口蓋の動きは微々たるものであることが判明しています。
関連記事「軟口蓋は簡単にあがらない!?」





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~メッセージ~
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by aida-voice | 2011-03-22 07:09