ストレス性発声困難の緊急対処法


大地震・福島原発・計画停電・交通の混乱・株価の暴落などで日本国民がストレスにさらされています。
精神や心に過度な負担がかかり、喉頭周辺の筋肉が硬くなったり運動性が低下したりして、「声が出にくい」「喉が詰まる」「言葉をかみやすい」「大きな声が出ない」など訴えるひとが増えました。
いわゆるストレス性の発声困難ですね。
そこで今回は、それらを改善したり予防したりする方法です。
ただし、被災や交通網の混乱によって通院できない方々への緊急用ですから、會田の施術を受けたことのないひとにはお薦めしません。
したがって、マネして事故を起こしても一切の責任は負いませんのでご了解ください。
まず、今回の災害後にいらっしゃった方々の喉頭、頚部、背部をつぶさに観察していて、ある事実がわかりました。
それは・・・、ストレス(恐怖感など)で、首周辺の筋肉が非常に硬くなっていたのです。
どの筋肉か、細かく調べてみました。
その結果、咽頭収縮筋、茎突咽頭筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋、頭板状筋が浮上しました。
他にもありましたが、主に上記の筋肉です。
そこで、ボイスケアサロンにお越しになったことがある方は思いだしてください。
胸郭開大と茎突咽頭筋ストレッチを行うためにチェアーベッドを使用していることを。
このチェアーベッドで、頭の後ろから耳たぶ裏下へアプローチしているのを覚えていますよね。
わたしは「茎状突起は楊枝のように細く折れやすいので小さな力加減で行います」と伝えている部分です。
思い出しましたか?
さっそく始めていきましょう。
耳たぶ裏下の両方(左右)の部位に、人さし指と中指の二指をそろえ、指腹をそっと差し入れてください。
そう、くぼんでいるところです。
絶対に強く押し込んではいけません。
そこを回転するように軽くマッサージしましょう。
時計回り、次に反対回り。
そのまま移動しますよ。
やや後ろにあるふくらんだ部分(乳様突起)へと移ります。
次に、そこから5~8㎝下がります。
ここは胸鎖乳突筋です。
筋腹が太いので、薬指を加えて三指で行っても効果的です。
軽い回転マッサージは止めてはいけません。
そして乳様突起部に戻ります。
次に顎のラインにそって移動します。
顎の先端(オトガイ)まで進んでください。
下顎ラインの下内側です。〔正確には舌骨上筋群〕
二指でやりにくい場合は親指に変えても構いません。
そして最初の位置まで戻ってください。
そこから乳様突起を越えて、外後頭隆起まで行きましょう。
外後頭隆起は、頭の後ろ下方にあるふくらんだ場所です。
そのまま下がってください。
第7頚椎まで。
つまり首後ろの付け根ですね。
最後に外頭後隆起まで戻ります。
ここまでを1セットとして、何度か繰り返します。
全体の注意点は、軽く、ゆっくり回すことです。
円の大きさも、狭い場所では小さく、広い場所では大きく。
圧をかけ過ぎると筋肉が痛みます。
また、胸鎖乳突筋をグリグリもんでしまうと気分が悪くなることもあります。
十分注意してください。
強く早く行うより、優しく繰り返し行うのがポイントですね。
これによって該当筋肉が弛緩し、発声が楽になります。
声を出しにくい状態で無理に発声していると、過緊張発声の癖が身についてしまい、なかなか抜け出せなくなってしまいます。
したがって、上記対処法はあくまで緊急用です。
部位を間違えるとケガや血管神経性反射(失神)を引き起こす可能性があります。
お気を付けくださいね。
東北・関東の方々は厳しい生活環境が続いていますが、希望を捨てず余裕ある発声で復興を目指してください。




追記:その他に、両手を天高く突き出し、顔を真横に向け、大きくあくびするのも良いでしょう。その際のあくびは、咽頭共鳴腔を広げ、お腹を突き出しながら思い切り吸い込み、そして、肺の中の空気を全部出し切る感覚で行ってくださいね。右が終わったら左。ゆっくりゆっくりしましょう…

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※吐き出すとき、お腹をへこますのではなく、さらに突き出すようにして息を吐くと、歌唱に好都合のブレスジムになります!




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2011-03-18 03:16