書籍「喉体操」5


第3章の最後に、大切なポイントやインフォメーションを列記しておきましょう。

『発声は、楽器とスポーツの要素をあわせ持つ』

一 楽器の要素から検証
・楽器(おもに甲状軟骨と共鳴空間)が大きいほど一般的に音は良い
・楽器の形で音程の得手不得手が決まりやすい
甲状軟骨が小さく、甲状軟骨翼どうしの角度が鈍角傾向 ⇒ かろやかな高音が得意
甲状軟骨が大きく、甲状軟骨翼どうしの角度が鋭角傾向 ⇒ 深い低音が得意
甲状軟骨が大きく、甲状軟骨翼どうしの角度が鈍角傾向 ⇒ オールマイティ
・しかし楽器が大きくなれば使いこなすのは難しい

二 スポーツの要素から検証
・声は、声帯をふくめ、すべて喉の筋肉から作られる
・発声のための筋肉は、他の身体の筋肉とはやや異なり、意識的に動かすことができない
・喉の筋肉の特徴
小さい・こまかい
動きや拮抗作用が複雑
甲状軟骨は固定されていない(自由に動くことができる)
・野球やサッカーと同じようなスポーツ運動に考えられる個所も多々ある
筋肉の柔軟性
筋肉の強さ
関連関節の運動性
・一流のスポーツ選手は体がやわらかい
・喉の筋肉もやわらかさが必須
・喉の筋肉の硬いひとが、非常に多い事実
・喉の筋肉はメンタルの影響を受けやすい(小さい筋肉ゆえ緊張すると、すぐに硬くなり動きが悪くなる)
・声帯の長さをコントロールするための関節(輪状甲状関節)の動きが悪いひとも大勢いる
・喉の筋肉が柔軟性を得ると同時に筋力をアップさせ、関節がスムーズに動くようになると、思いどおりの声が可能となる


なお、筋肉の曖昧性と、個人差があるため、決定的な理論ではない旨を付け加えておきます。
これら、喉頭周辺筋の運動性を向上させ、共鳴腔をいかんなく活躍させることを、わたしは『発声能力を高める』と表現しています。

恐れず発言すれば、歌は喉の運動能力で決まるのです。
喉の運動能力がなければ、どんなに歌唱の練習を積んでも、どんなに心をこめても、人を魅了する歌にはなりません。




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2011-03-01 00:23