声の立ち上がりをグンと早くする方法


皆さんは本番前のアップにどのくらい時間をかけていますか?
①5分
②30分
③1時間以上
声は、声帯を含め筋肉に担っていることは周知の通り。
喉の中にアンプやスピーカーは入っていません。
そう、スポーツと酷似。
その観点から考えれば、上記三つのどれがベターか、おわかりになると存じます。
5分は超優秀ですが、時間帯によっては、ちょっと少ないかもしれませんね。
朝一番(寝起き)だと、喉周辺筋群の動きは緩慢ですから、多少の時間は必要です。
午後や夕刻で、喉頭の柔軟性と運動能力を持った方なら5分でもOKでしょうね。
次に30分。
歌手(プロアマ問わず)の聴取では、15~30分が最もポピュラーでした。
やはりこのあたりが妥当なのかもしれません。
それは、発声はスポーツと酷似することからも測り知れます。
試合の前のアップに過激なトレーニングは行わないでしょう。
これと同じですね。
最後に1時間以上。
この時間を必要とする方々には重大な特徴がありました。
それは、喉頭の筋肉が非常に硬いこと。
発声は筋運動ですから、筋肉が硬いと思い通りに動きません。
したがって、動きが出るまで発声を強いなければならないのです。
実際には1時間以上も発声練習していたら喉は疲れてしまいます。
もし野球やテニスの大事な試合の前に、1時間以上も走りこんでいたら、試合中にバテてしまいますよね。
あるいは、マラソン競技(42.195㎞)の前にマラソン(42.195㎞)を走る選手は皆無でしょう。
よって1時間以上かけてアップするひとは改善をお薦めします。
最後にわたしが推奨する方法を簡単にお伝えします。
声の立ち上がりをグンと早くする方法です。
まずエクササイズとボーカルアクションにわけます。
エクササイズが5分、ボーカルアクションが10分の計15分です。
これ以上は必要ありません。

エクササイズの項目は以下の通りです。(この先の発声科学進歩によって改訂や増減あり)
5分で完璧 喉のエクササイズ
①首の回旋
②僧帽筋のストレッチ
③腹部前方移動による横隔膜のストレッチ
④茎突咽頭筋のストレッチ
⑤咽頭収縮筋のストレッチ
⑥甲状軟骨舌骨間の開大運動
⑦舌と舌骨の回転運動(喉を開く)
⑧顎のスライドおよび開口運動
⑨口腔共鳴腔の拡大ストレッチ(道具使用)
⑩唇のストレッチ(主にエアすすぎ)

そして、実際の発声。
ボーカルアクションは、歌うジャンルや時間によって異なりますので、発声に関する知識と技術をしっかり持った優秀なボイストレーナーから習いましょう。(喉の能力や筋肉の作用は個人差が大きいので、それを熟知し、あなたの喉構造を十分に理解していただける先生を選んでください)
なお、本番前のアップ用の発声は、練習のときの発声法と同じではいけません。(当たり前すぎることですが)
レベルアップのトレーニングではなく、声を最高潮に高めるのが趣旨ですから・・・
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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)





追記1:エクササイズおよび適切なボーカルアクションは、随時講習会でお教えする予定です。発声医学ならびに運動生理学から考えても、かなり効果的だと自負しております。是非、自分のものにして、最高の声を獲得してください。講習会の情報は、開催に応じ喉ニュース目次集〕で告知しています。「記事内でもっと詳しく教えてください」との要望をたくさんいただきます。これらは難易度の高いテクニックではありませんが、写真や動画で掲載すると、見様見真似で間違っていたり過度(程度や回数)に行ったりして、喉の筋肉を痛めたり不調に陥ったりするひとが後を絶ちません。残念なことに、毎度、必ずいらっしゃるのです…。何度も申し上げますが、喉ニュースの内容や方法に関しては一切の責務を負いません。皆さんにお教えすべき効果的なトレーニング法などは、しっかり実地を主体として責任を持って教授いたします。つまり、わたしが直接お教えする講習会に参加してください。目から鱗の内容を伝授しますので、楽しみにしていてくださいね。講習会のお知らせは随時掲示しておりますが、アッと言う間に満員となります。少人数制の個人的な突然の開催も多いので、頻繁なチェックが必要ですよ。なお、当エクササイズおよびボーカルアクションは相当のボリュームゆえ、当サロン施術内でも教授しておりません。



追記2:当サロンにお越しになる多数の歌手から「以前よりアップの時間が短くなり、安定してきた」と感想をいただきます。やはり現代スポーツと同様、フィジカルケアは効果的なのですね。
師走になるとクラシックやJ-POPを問わずコンサートや歌番組が多くなります。卑近な例では、午前中にカメラリハーサルを行い、その後、ボイスケアのアプローチを受け、そして、テレビ生放送の会場に向かうビッグシンガーもいらっしゃいました。
AIDAボイスケアには、声をコンスタントに向上させることから瞬時に極上の状態に高めることまで、要望に応じ、さまざまなバージョンがあります。ご相談いただければお役にたてるのではと存じます。




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-12-09 02:43