声の治りの質問・・・


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よくある質問で「どのくらいの頻度で通えば治るの?」といただきます。
当サロンは治療を行うものではなく喉まわりを整備するのが仕事。
つまり声を出しやすくするのです。
これは「何回通えば歌がうまくなりますか?」も同様です。
直接、歌を上手にするのでなく、やはり声を出しやすくして、歌唱に活かせるようにするのです。
声を出すことは歩くことに似ています。
歌うことは走ることに似ています。
どちらも同じ身体運動部位を使います。
違いは足を動かす速度やバランス。
歌も同様。
通常の会話声と歌声では、使う部位(声帯や共鳴腔)は同じ。
息の流れとメロディが付く違いがあるだけ。
次に多い質問が「必ず声が良くなるの?」です。
これは答えに窮します。
実際、当サロンのアプローチで声が出やすくなるのは、ほぼ100%の方々に感得していただけます。
しかし、それが恒常的になるか、一瞬で元に戻ってしまうかは、個人差が大きくあります。
スポーツで考えてみましょう。
A子さんとB子さんがテニス部に入部しました。
二人とも初めてのテニス。
毎日、同じ練習を行ってきましたが、半年後、A子さんはレギュラーに選ばれ、B子さんは補欠・・・
いったい何が違うのでしょう?
生まれつき持っているセンスを除いて、声を出すことは一種の“運動”です。
したがって個人差があるのも当然。
さらに、喉頭周辺は自律運動でありながら、自身では感覚を得たりコントロールしたりできない部位です。
音階のドとラを、どの筋肉をどのくらい動かしているか、正しく感じ取れるひとは皆無です。
そして、声の良さに『満点』は存在しません。
好みや満足度などで推し量るしか方法がありません。
当サロンに通っていた方からも「良くならなかった」「こんな声じゃない」とお叱りをいただいたこともあります。
願いを叶えて差し上げることができず、大変申し訳なく思います。
わたしも最善を尽くしてアプローチしていますが、すべて満足いく声に変化させるのは難しいのです。
プロ野球選手を目指したからと言って、皆が皆、イチロー選手になれるはずもありません。
まずは、声を楽に出せる喉頭環境を整えること。
これが、わたしの最大の使命だと考えています。
それらは、音楽のジャンルも音声障害も同じです。
あくまで自然に無意識に声が出る素晴らしさ。
喉の発声関連筋に柔軟性と筋力が備われば、オペラも声楽も、J-POPもロックも、ゴスペルもシャンソンも、演歌も民謡も、長唄も詩吟も、軽々歌えるようになります。
さらに、どんな高音も低音も、鼻歌程度に自由自在。
ただし、喉の運動性能が高まっても、歌唱のテクニックとセンスの部分は別の話。
当サロンの施療で喉頭環境も万全に仕上がったにもかかわらず、小さい頃からの音感不良によって、いつまでも歌がへたな女性がいました。(詳しく検査したところ、インプット音痴と発覚)
それでも、しゃべり声は素晴らしくなり「良い声してるね」と周囲からの評価が高いため、日常生活では大満足していらっしゃるようです。
そして「一度良くなったら、もう悪くならない?」の質問も多いですね。
これも正確にお答えできな問いです。
これまでも「會田先生に良くしてもらってから、その後、ずっと調子が良いです」と言う方もいれば、「良くしてもらってからの1年半は好調が続いたのですが、最近はまた昔のように喉に力を入れて声を出すようになってきました」と再びお越しになる方もいます。
理由は“癖”の存在。
とくに力んで発声する癖を、長年にわたって身につけていたひとは、何らかのきっかけで戻ってしまうケースがありますね。
ただし、筋肉には反応力と記憶力がありますから、良い癖も覚えているため、再び良い状態に戻すのは容易と感じています。
喉も、のびのび気楽に声を出すのが好きなようです。

声って本当に不思議です。
多くの喉に触れ、多くの声を聞き、長大な時間をかけて研究してきましたが、まだまだわからないことばかり・・・
やはり、もともと声帯は声のためでなく、そこから奥に異物が入らないように作られた防御壁であった仮説が正しい気がしてきます。
なぜなら、喉頭周辺筋の動き方も存在の意味も、複雑で結構いい加減だから。
使っていない筋肉、使うことで声に悪影響となる筋肉・・・
わたしの「どうして?」が多すぎます。
そう、現状は、きっと、より良く発展する途中なのでしょうね。
進化を続け、数億年後、喉頭の運動はシンプルかつ合理的になっていることでしょう。
そうなれば、「声が詰まる」とか「高音が出ない」なんて問題はなくなりますよ。
世の中の全員が同じように美声。
ん~、もしかすると逆に味気ないのかも。
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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記:内喉頭に関しては、まず、優秀な音声専門医に診てもらいましょう。優秀な…





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-10-26 00:08