披裂軟骨の動き方ってすごい!


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披裂軟骨(ひれつなんこつ)は、声帯を広げたり閉じたりするのが仕事。
立体的な形状で、尻尾がとがっているような感じ・・・
説明が難しい。
だから・・・
紙ねんどで模型を作ってみました。
右側披裂軟骨です。
A:小角軟骨、B:声帯突起、C:筋突起、D:披裂軟骨尖、E:前外側面、F:後面、G:関節面、H:小丘、I:内側面を忠実に再現してみました。
披裂軟骨のBig模型なんて、世の中に、これしかないかもしれません。
結構うまくできたと感じています(照笑)
実物より数倍大きい点を留意してくださいね。
この模型はボイスケアサロンに展示しますので、手に取ってご覧ください。
形状や動き方が、よ~く理解できます。
きっと「なるほど、やっと分かったよ!」と膝を打つことでしょう。
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そして披裂軟骨は、輪状軟骨の上に鎮座しています。
輪状軟骨も紙ねんどで模型を作りましたので、次回にでも写真を公開しますね。
もちろん、模型はサロンにありますから、触れて感じてください。
感動しますよ!
さて、わたしは頻繁に輪状甲状関節はダブルアクション(ヒンジ運動とスライド運動)と申しております。
この披裂軟骨の動きもダブルアクション。
回転と滑り。
そう、軸回転しながら輪状軟骨上部関節面をすべっていきます。
このようなダブルアクションの関節はなぜ存在するのでしょう。
勝手な予想ですが、①動きの速度を求める、②繊細な動きを求める、の二点を希求しているような気がします。
披裂軟骨が内転して寄ってくれば、声帯は閉じます。
外転しながら離れていけば、声帯は開きます。
万一、素早い動きができなければ呼吸が阻害され、生死にも影響しかねません。
また、もし繊細な動きができなければ、こまやかな音声を構築すること、すなわち歌が難しくなるでしょう。
このように皆さんは何の意識もありませんが、披裂軟骨は、日々、素晴らしい動きをしているのです。
あぁ、喉に感謝




追記1:下の写真〔絵〕はアメリカ合衆国メイヨークリニックでの触診実験です。披裂軟骨脱臼を人工的に起こし(医師の操作)、その状態を触診しました。見難いのですが、薄緑色の部分が関節面と予想されます。
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追記2:披裂軟骨脱臼の仮説
喉頭解剖で、披裂軟骨を強制的に脱臼させたとき、内後方の靭帯様軟部組織のある部分だけが薄くなっていました。
数個の喉頭で確かめましたが、おおむね同様の様態を呈していました。
披裂軟骨は二つの運動を行っていますが、やはり関節の一種です。
関節には、形状を保ちながら(脱臼しないよう)動きをなめらかにするために、線維膜と滑膜から構成されています。
それを念頭にすれば、脱臼しやすい方向がわかってきます。
前方脱臼、後方脱臼、そして浮上脱臼と。
さらに徒手整復の方法も。
もちろん仮説の段階ですが・・・。
これにより挿管による脱臼も二通り考えられます。
衝撃が大きいために周辺軟部組織を破壊する脱臼と、ほんの小さな外力にもかかわらず脱臼促進方向あったために起こった脱臼です。(後者は亜脱臼を含む)
ラグビー選手がタックルを受け、相手の腕が喉頭に強く当たり、披裂軟骨を亜脱臼した症例を診たこともあります。
そう考えると、まだまだ研究の余地が残っていますね。
がんばります!



追記:3「披裂軟骨はどこにあるの?」との問いに、大きさ合わせて、喉頭ファイバー画像に載せてみました。写真上部がヒト前面になります。
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追記4:披裂軟骨脱臼の整復は、喉頭の柔軟性(反転指差入)担保と新鮮外傷(受傷後1~2週間以内)であることが大切な条件となります。




喉と声のスポーツトレーニング&リラクゼーション
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 會田茂樹|あいだしげき 





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by aida-voice | 2016-06-10 00:29