「喉を開く・喉をあける」ができないと高音はでない!?


「喉を開く・喉をあける」ができないと高音はでない!?

その通りです。
もちろん、ここでは〔音楽〕の話。
音楽性に関係しない単なる高い声や、硬い金属的な高音なら可能です。
しかし、人の心を魅了する高音は無理。
なぜ?
それは声帯の構造に答えがあります。
まず、高音を発する際の声帯の状態を知ってください。
二通りあります。
①声帯ヒダを伸長させる(伸ばす):弦楽器の弦を細くしたり張ったりする
②声帯筋を固める(筋肉をカチカチにする):鉄琴のように硬度をあげる
歌手が求める理想的な高音は、①のしなやかな声帯ヒダの伸長が必須なのです。
声帯ヒダは声帯筋と声帯粘膜に大別します。
その声帯筋が他動的に伸ばされます。
そして、他動的な動きを担うのが輪状甲状関節です。
さて、輪状甲状関節が動くには条件があります。
ご存知のように、喉頭周辺に柔軟性がなければならないこと。
つまり、喉を開く・喉をあけることが、それにあたります。
A:柔軟性があって喉頭が前方にあるひとは、声帯ヒダが伸びるのりしろがあることになります。
B:反対に、喉頭が硬く深奥Positionのひとは、声帯ヒダが伸びるのりしろがなくなっています。
甲状軟骨と頚椎の位置を横断面で示します。(模式作図)
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そして共鳴腔の存在。
せっかく作りだした高音も、艶のある音色にしなければ音楽ではなくなってしまいます。
それを叶えるのが共鳴腔。
共鳴腔は、声帯の上部から順に、喉頭室(こうとうしつ)、梨状陥凹(りじょうかんおう)、咽頭共鳴腔(いんとうきょうめいくう)、口腔共鳴腔(こうくうきょうめいくう)、鼻腔共鳴腔(びくうきょうめいくう)があります。
特に重要なのが、咽頭共鳴腔。
ここで音色の大部分が決まります。
また、言語に関与すのが口腔共鳴腔です。
さて、この咽頭共鳴腔の大切さを物語る簡単な実験。
高音発声が素晴らしい歌手にお手伝いいただきます。
高音発声しているとき、ある方法で咽頭共鳴腔を狭くします。
すると、なめらかな高音がかすれた音になり、なおかつピッチが1度半も落ちてしまいました。
逆に、ある方法で咽頭共鳴腔を広げてみます。
今度はさらに透き通った魅力ある音になったのです。
この部位は非常にデリケートなので、その手法は割愛します。
真似しないでね。
事故が起きたら大変!
このように、音楽的にステキな高音には「喉を開く・喉をあける」が不可欠です。
「喉を開く・喉をあける」のキーポイントは喉の柔軟性と筋力。
柔軟性に関しては舌骨後端の中咽頭収縮筋と舌骨上筋群。
実際この周囲の筋肉は嚥下に利用されるのですが、硬くなると咽頭共鳴腔が閉塞し、音楽的な声には悪影響であることがわかってきました。
そして、筋力に関係するのが各懸垂機構。(この部分は研究不足にため詳細な報告ができていません。申し訳ございません。この先も鋭意努力いたします)
さあ、みなさんも正確な「喉を開く・喉をあける」状態を習得して極上の高音を奏で、聴いていただくひとに感動を差し上げてください。
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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-08-30 03:32