痙攣性発声障害Ⅳ 追記特集


痙攣性発声障害(SD)Ⅳ 

初投稿日:2008年4月28日
再投稿日:2016年4月5日

現在の医学で痙攣性発声障害(SD)は完治不可とされています。残念ながら喉頭枠組み手術やボトックス注射は対症療法にすぎません。そしてボイスケアサロンではSDの治療は行っておりません。各種アプローチや筋トレで、喉の体質改善をはかり、病気を乗り越える声力を養うのみ。手術したくない方や二度も手術した方など、多くのSDで苦しんでいる皆さまがお越しになっています。個人差はありますが、思ったよりも簡単かつ早期にに発力が高まるケースもあります。まずは外喉頭の現状を詳しく調べましょう。 



追記26:後輪状披裂筋(こうりんじょうひれつきん)のなぞ
知人歌手と質疑応答の中で気付いた点がありましたのでお伝えします。
「ボクは声門閉鎖が弱い気がするのですがどうでしょうか?」と尋ねられ、喉頭機能模型を使って声帯ヒダの開閉メカニズムを説明していたときです。
手に触れた模型の後輪状披裂筋の形が面白いことに気付きました。
「こんなに薄くて広がっている・・・、まるで団扇(うちわ)のようだ、なぜこのような形状なのだろう!?」と疑問に思いました。
さっそく文献を紐解き、わたしが行ってきた解剖の動画を繰り返し見直しました。
その結果、ある事実がわかったのです。
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声帯を開くときの代表が、この後輪状披裂筋。
披裂軟骨の筋突起に付着し、外転させながら声帯を開きます。
この運動には大きな力が要るはず。
筋突起上に線維が集まっていることからもパワーの程が測り知れますよね。
ご存じのように、筋力は、筋肉(筋腹)の横断面積に比例します。
すなわち、筋線維の豊富さが筋力に準ずると言っても良いでしょう。
輪状軟骨の裏側(頚椎との間)は空間が狭いので、丸々とした太い筋肉になり難いと考えられます。
そう、平たく広がって筋力を獲得するようになったのでしょうね。
多分・・・(苦笑)
解剖のとき「なんて薄いの!」と絶句した記憶が鮮明によみがえりました。

★痙攣性発声障害や過緊張性発声障害の発症時も、この後輪状披裂筋の状態が重要な Key となります。外喉頭筋を十分に弛緩させ、High-technic で上手に甲状軟骨を反転させれば触診は可能です。為し得るには十分な知識と技能が必要です。危険ですからマネしないでね!
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追記27:地震(平成23年東北地方太平洋沖地震)を体験したひとが過緊張性発声を再発したケース
過去に当サロンで過緊張性発声を克服したひとから「地震のとき、怖くて力が入り、その後から喉が締まって声がでにくくなった・・・」と連絡がありました。
通院されている痙攣性発声障害や過緊張性発声を有する方々に尋ねても、やはり「調子が悪くなったような気がする」との意見を多数いただきました。
喉周辺の筋肉は精神や心に大きく左右されるので、今回の未曾有の災害経験によって喉頭の筋肉が昔の悪い癖を思い出してしまったのでしょうね。
しかし、ご安心ください。
一旦良くなった経緯をお持ちの方は、良い癖も十分に覚えているので、適切なピンポイントの喉頭マイクロストレッチを受ければ即時改善します。
今回の甚大な震災は、多くのひとを混乱に陥れました。
被災者へのお見舞いと共に、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
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追記28:Small Voice View 5
ときどき、声のトピックや喉の四方山話(よもやまばなし)を掲載しています。
わたしの思いと「医学的にはどうかな・・・!?」と言った内容かもしれません。
したがって、読み飛ばしても構いません。
名づけて「Small Voice View」(スモール ボイス ビュー)。
Viewは、景色・眺め、見解・考え方の意味です。
この記事によって、ちっちゃな発見があることをお祈りします。

第5回は『痙攣性発声障害(けいれんせいはっせいしょうがい)の最新の様子』を載せましょう。
毎日、痙攣性発声障害〔発声中に、声が詰まったり途切れたり振るえたりする〕の患者さまが全国から大勢いらっしゃいます。
本州・九州・四国はもちろん、北は北海道の最北地から南は沖縄の諸島まで。
この會田茂樹を信頼くださって本当に光栄でございます。
さて、大切な三つのお知らせ。
①痙攣性発声障害の確定診断は難しい〔病歴や程度による医師の独自判定のみ〕
②現時点で、痙攣性発声障害の完治は不可能である〔もし完全に治った場合は痙攣性発声障害ではなかったことになります〕
③ボトックスや手術は病気そのものを治すものではなく、症状〔詰まる・振るえる〕を改善および軽減させるだけである
まず、①に関してはモーラ法などの評価方法がありますが、最終的にはアナムネーゼ〔問診〕など、医師の経験則によります。
以前も、複数の異なる音声専門の病院で診てもらったところすべて違う見解であり「どれが正しいの!?」と困惑されていた患者さまを知っています。
次に、②に関しては、確定される原因がわかっていません。
Dystonia(ジストニア)の一種であろうとは言われています。
最後に、③に関してです。
痙攣性発声障害は主に内転型・外転型・特殊〔混合〕型にわけられるようです。
多くは内転型で、甲状披裂筋の過緊張が本態です。
その筋肉に対し、ボトックス注射をしたり筋切除したり甲状軟骨形成術Ⅱ型で、声帯ヒダの閉鎖を弱くしたりする治療が行われていますが、どれも根本治療には至っていないようです。
痙攣性発声障害の診断や手術は、一色クリニック、東京医科大学病院(新宿ボイスクリニック)、クマダクリニックなどが秀逸です。
是非、それらの優秀な医師の元で治してください。
さて、次に当サロンのお話。
そう、当サロンの施術やアプローチを受けても痙攣性発声障害も音声振戦症も治りません。
じゃあ、何を求めて全国からお越しになるのか?
答えは簡単。
≪声を出しやすくする≫
これだけです。
決して治療ではありません。
この点をお間違いないく。
そう、発声を楽ちんにするのです。
どうやって?
最初に痙攣性発声障害の患者さまの外喉頭筋をよ~く観察します。
すると、ある特徴がわかってきます。
さまざまな筋緊張タイプやその左右差が発見されます。
それを踏まえ、次は甲状軟骨の裏側の筋肉を徹底的に触診します。
甲状軟骨を反転させ、無声時と発声時の筋肉の動きを繊細に触って探ります。
痙攣する瞬間を見出します。
多くを触診検査した最新の結果では、内転型では4パターン、外転型は2パターンの
特徴的痙攣様式に分類できています。(この件を日本音声言語医学会で発表することも考えましたが結局は真剣に聞いてもらえないため、止めておきます。
所詮そこはMDだけの世界ですから・・・笑)
施術は、他の発声能力向上希望者〔歌手やアナウンサーなど〕と類似した物理療法を実行します。
そして、独自アプローチです。
これは、個人個人によって数種類にわかれます。
まずは、主として無声時の喉頭周辺筋柔軟性獲得ですね。
そして特異的なのが、発声しながらのストレッチングです。
これを『アタランス・トリートメント』と呼称しています。
アタランスとは、utteranceと書き、話す意味です。
この手法を編み出し、習得するのに、かなりの時間と努力を要しました。
例えれば、走りながらアキレス腱をストレッチングするようなもの・・・
超難しい手技です。
驚くほど効果を得るひとも少なくありません。
短時間でも数日でも、声が楽に出る感覚は何もにも代えがたい満足感を得ます。
サロン内の防音室で行いますが、術者である私自身も感激して
胸を打たれる経験が幾度もありました。
薬や手術に頼らず、自分の力だけで声が出しやすくなるのですよ。
本当に感動します。
しかし、元に戻ります。
これは仕方ありません。
初回で感得するひともいますが、一度や二度のアプローチでは無理です。
しかし、精密なアプローチを繰り返し行って筋肉に感覚を習得させれば「詰まる瞬間の直前を察知することができる」と意識的に痙攣様発声を回避する術が身についてくるようです。
達者な方になると「初音を一端詰まらせ、遅れて初音の一部を出しながら二音目とつなげる」など、まるで著名な腹話術師のように発声します。
けれど、やっぱり根本は完治していませんよね。
そう、わたしの力では痙攣性発声障害は治りません。
微力なお手伝いのみです。
根気と感性のある患者さまが、ご自身の力で乗り越えていくのです。
お大事になさってください。
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追記29:飲酒でわかるSD型
SD患者さまの場合、飲酒によって症状が変化することがわかってきました。
これまでの聴き取り調査では、SDの方の約90%は少量の飲酒によって、最初の一瞬は発声が楽になります。
しかし、飲酒後の時間経過や過飲によって『かすれ』『声の割れ』『さらなる詰まり』が感じられ、症状悪化に転換してしまいます。
さて、残り約10%のひとは、アルコールを飲んだ瞬間から不調に転じています。
これらの結果と、SDの種類〔内転型・外転型・混合型・位相型〕を照らし合わせたら、ある事実が浮かんできました。
実は・・・、前述の約90%は、ほとんど内転型でした。
そして、飲酒の直後から『声にならない!』症状を訴える方の
多くが外転型・混合型・位相型のいずれかでした。
したがって、飲酒時の状態によって、SDのどのタイプにあたるかを判別する指針になるとも言えます。
最新アナムネーゼの報告まで。
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追記30:舌骨を前に出そう!
「痙攣性発声障害(SD)の発声改善のための一つの方法として、舌を押し下げると良いと聞いたのですが、本当ですか?」との質問を複数回受けたことがあります。結論から言うと、間違っていると考えます。第一に、筋肉の過緊張や過硬化を促進します。これでは、詰まり感や声の震え・割れが増してしまいます。第二に、喉を通過する呼気が減る(息が浅くなる)ため、いっそう声が小さくなってしまいます。SDの方は、逆に舌骨が前に出るようトレーニングすると、症状が軽減されることがわかってきました。詳しい正確な訓練法は、施療時に直接お尋ねください。
※この舌骨の押し下げに関する記事
重要な警告です。無理やり舌を押し下げると舌骨が深奥化します。そう、目指している「喉を開ける・開く」に逆行してしてしまうのです。10人に試しました。主に歌手や声を大切にしているひとで、それ以外の若干名。実験の結果・・・、3人は甲状軟骨が下がるだけでしたが、残りの7人は甲状軟骨が下がると同時に舌骨が奥に入っていきました。そうです、舌骨の深奥化現象です。さらに詳しく検証すると、甲状軟骨が下がるだけのひとは舌の押し下げポジションが深い位置であり、舌骨が入り込むグループは舌中部を下げていました。舌中部を押し下げると、舌骨と喉頭蓋の間隙に舌体が入り、舌骨と喉頭蓋を深くして、喉頭蓋を下げてしまいます。さらに、軟口蓋は柔らかい板です。(加齢や生得的な個人差あり)圧によって平らになって呼気の気流を変化させる可能性が大きいのです。総合的に息の流れを阻害する結果となります。これでは、咽頭共鳴腔の体積を小さくするだけでなく喉頭蓋で梨状陥凹にフタをして、より声を悪くしてしまいます。「舌をグッと下げなさい」「あくびをするように」と指導される場合は、キチンと論理的な目的を尋ね、納得してから行ってください。舌を力ずくで押し込んだり、スプーンで無理やり下げたりして、懸垂機構(甲状軟骨を吊り下げている筋群)の肉離れや舌骨喉頭蓋靭帯のマイクロ断裂などを、誘発したケースが後を絶ちません。発声時の痛みや異常感、息苦しさ、声が響かない、音がこもっているなどの症状を呈します。そのような患者さまをおおぜい診てきました。一旦負傷してしまうと、程度が小さくても、「しゃべる」行為は傷ついた該当箇所の運動を強いるため、なかなか治りません。十分ご注意くださいね。
以下に、矢状断面図の模型写真を用いて解説します。
頭頚部を真ん中でスパッと割った状態(これは模型ですからね‐微笑‐)
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舌と舌骨と喉頭蓋を拡大した様子(力を入れていない)
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さあ、これから舌に力を入れて無理やり押し下げてみましょう(黄色矢印)
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実際に舌を押し下げている状態
喉頭蓋の位置と形状を確認しましょう
①下がっている(蓋は「ふた」の意味)
②やや平坦になっている(軟骨組織の硬度により個人差がある)
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さらに・・・
●呼気の流れが変化したり少なくなったりする(紺色矢印)
●響きや音色に関与する咽頭共鳴腔の空間が小さくなる(オレンジ色楕円)
●舌骨喉頭蓋靭帯に引っ張られて舌骨が奥に入る(緑色矢印)
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追記31:一瞬にして歌声を良くする方法 ⇒ 音声振戦症に効果があった!?
以下は平成23年7月の「喉秘伝書」です。ややエキセントリックな手法ゆえ喉秘伝書での公開も懸念しましたが、意外にも大反響があったため、今般、夏休みの特別プレゼントとして当サイトにもアップします。「おぉ。これは効果があった!」と大喜びのJ-POP歌手から「ぜんぜん利かないよ・・・」とおっしゃる声優学校の生徒まで十人十色。さあ、あなたは?
結局、やってみないとわからない。したがって、あまり科学的ではないことをお伝えしておきます。そう、付録〔ふろく〕のように考えてくださいね。また、この記事は、いずれ、ここから削除する予定です。(時期は未定)
それではご覧ください。
喉と息のパフォーマンスを上げよう!
《一瞬にして歌声を良くする方法》
カラオケなどで歌っていて「今日は調子が良くないなぁ・・・」と感じることが誰にもあると思います。
声は『生もの』ですから、仕方がありません。
しかし、何とかしなければ。
そんなときの方法です。
両耳たぶを斜め45度前下に引っ張ってください。
上手くできれば、「歌いやすくなった」「声が通ってきた」などと感じるひともいるはず。
これは顎関節の可動性能を高め、舌骨の位置を前方移動しやすくするためと考えます。
困ったときは、一度お試しください。
その他①:耳たぶを斜め45度前下に引っ張ることで、茎状突起に付着する懸垂機構への横圧を開放し、それらの運動性が向上する事実もわかってきました!
喉頭(舌骨・甲状軟骨・輪状軟骨)は宙に浮いています。つまり、懸垂機構によって吊り下げられているのですよ。このようにブラブラしている器官は、身体の中でもココだけ。そう、筋肉を固めてしまうと、発声運動を阻害し、良い声が出せません。(もちろん、声が出なくなることはありません。楽で自由な発声が難しくなるだけ…)
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その他②:この喉秘伝書は、新患を除き、来院された全員にお渡ししています。歌手やアナウンサーだけでなく、声が出にくい症状や音声障害の方々にも。通院中の音声振戦症の方から「調子が悪いとき、耳たぶを引っ張り下げたところ、声のふるえが減少した!」と報告をいただきました。そこで、痙攣性発声障害に罹患されている通院者に尋ねたところ、「あまり変わらない」「変化なし」との回答。個人差によるものか、たまたま音声振戦症に効果があったのか否かははっきりしませんが、今後、もう少し深く研究する必要性を感じました…



追記32:本当に良かったですね・・・ 《吉報》
本日、痙攣性発声障害(SD)のため通院していたひとが卒業しました。
当サロンでは、この病気を治せません。
そう、治せないのです。
残念ながら、現代の治療法では、何を行っても(ボトックス・発声訓練・各種手術など)根治はできないと言われています。
当サロンのアプローチは、治すのではなく、声を出やすくします。
あらゆる角度から声を出しやすい環境を整えていくと、詰まって声が割れたり震えたりしない発声が可能になってきます。
もちろん簡単ではありません・・・
お互いに渾身の努力が必要です。
最終的に、日常生活で、本人も、周囲のひとも、気にならない程度まで、楽に簡単に声が出ること。
本当に良かったですね。
ごくろうさまでした。
この先、幸せな日々をお過ごしください。
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追記33:発声障害で声が割れるケースの改善法
痙攣性発声障害や機能性発声障害で、喉が詰まる感じより、声が割れることを主訴としている方へ朗報です。
最初に、肩甲舌骨筋および咽頭収縮筋の過緊張がないか確認してください。
この状態であるひとは、まず何よりも、この筋硬直を改善してください。
喉頭牽引やピンポイントマイクロストレッチングが効果的。
次に、懸垂機構(茎突咽頭筋や茎突舌骨筋)の柔軟性の獲得です。
頚部側面から茎状突起に沿った正確な喉頭クリニカルマッサージを行ってください。
この二点の問題をクリアすると、「はい」「そう」「だめ」などの二語が、詰まりも割れもなく、楽々発声することができるようになります。
ただし、二語のみ。
「ありがとうございます」「いらっしゃいませ」などは、まだまだ無理です。
しかし、二語ならば、他者に怪訝な顔をされることなく発せます。
そこで、「ありがとうございます」を、「あり」「がとぅ」「ござぃ」「ます」と二語ずつへと分解します。
最初は切れ切れでオッケーです。
何度も訓練を繰り返し、徐々につなげていきます。
どんな言葉でも、この感覚の話し方を徹底的に身につけます。
すると、どうでしょう!
他者が気にならない程度までなめらかに会話ができるようになってきます。
どうです、こうやって難病を乗り越えた患者さまが多くいます。
あなたも、是非ともクリアしてください。
ただし、上記二点の運動性能を獲得しなければ、何も始まりませんからね。
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黄色楕円部がピンポイントマイクロストレッチング適応個所
赤色楕円部が喉頭クリニカルマッサージ適応個所
緑線部が茎状突起
 



追記:34
痙攣性発声障害の起因の有力候補があります。
それは、頚部筋肉の損傷。
つまり、首周辺の「肉ばなれ」や「すじちがい」です。
気づかないほど軽いケースが大半ですね。
多くの罹患者から聞き取り調査をしたところ、①ジストニア、②肩こり、③食いしばり(噛みしめ)、④寝違い、のいずれかが誘因となった可能性が高いのです。
もちろん、これらは根本の原因ではありませんから、肩こりだから病気(SD)になるわけでありませんよ。
まだまだ、調査&研究を進めなければと痛感します。



追記:35
「痙攣性発声障害のための体操があるって聞きましたが、本当ですか?」
はい、痙攣性発声障害(SD)の訓練方法〔体操を含む〕はいくつか開発してあります。
過去にも書きましたが、SDに罹患すると喉頭周辺筋過緊張を併発するため、その筋硬度具合で訓練の手法が異なります。
したがって当サイトで安易にお伝えできるのもではありません。
一番は喉頭の柔軟性の獲得。
筋肉が硬く固まってしまっては動かないですからね。〔発声も運動です!〕
そしてアタランス・トリートメント(UT)を含んだダイナミック・ストレッチが効果的。
さらに、当サロンでは自宅での宿題も提出します。
しかしながら、これも毎度記載していますが、SDそのものを治すものではありません。
あくまでも、病気に打ち勝つ喉の基礎的な運動能力を上げるだけ・・・
まずは優秀な医師や言語聴覚士にお願いしてください。
※この記事は2012年8月サマープロジェクト声の短問短答に掲載したものです。



追記:36
「痙攣性発声障害がボイスケアサロンで治りました。會田先生、本当に感謝しております。ありがとうございました」
ご質問というよりご報告でしょうか。
この度はご連絡ありがとうございます。
声が割れる・詰まる症状が改善できて良かったですね!!!
ここで一つ重要な事実があります。
もしかすると、この方は痙攣性発声障害(SD)ではない可能性が高かったのではないかと思います。
現代医学でSDの根治は難しいとされています。
ボトックスや手術は、対症療法に過ぎません。
したがって、当サロンでは治癒を目的とするのではなく、発声関与筋に強縮が伴っても、発声能力を高めることで通常発声に近づける独自アプローチを実行しています。
これまで、多くのSDや音声震戦症の方々とお会いしました。
実は、その病名に関し、ときどき不思議に感じることがあります。
それは、病名が医師によって異なるケース。
Aさんは声が割れて詰まる理由で、最初に地元の耳鼻咽喉科へ行きました。
そこでは「病気はない」と言われたそうです。
不調が続くため、ネットで調べ、都内の音声専門クリニックへ向かいました。
そこで「痙攣性発声障害」と診断を受けました。
各種の音声治療を提示されました。
いきなり「問題なし」から不治の「痙攣性発声障害」と告げられショックでした。
大幅な違いに疑問を抱き、別の音声専門病院へ行きました。
すると、そこでは「過緊張性発声障害」と言われたのです。
どれが真実か、わからなくなったそうです。
最後に、当サロンにお越しになりました。
残念ながら、わたしは医師ではないため、病気の診断や治療はできません。
その旨をご理解いただき、「発声障害は、血液検査やレントゲンなどのように確定的に判断する検査がありません。その医師の基準と経験に基づいて診断が下ります。それゆえ、行くたびに異なる病名になる可能性は否定できません」とお話しさせていただきました。
そして、ボイスケアは、状態が痙攣性発声障害であれ過緊張発声障害であれ、外喉頭筋の柔軟性と運動性を高め、日常生活に支障を来さないまで発声力を高めるのを目的とすることもお伝えしました。
再び、質問(報告)の回答に戻ります。
完全に良くなった経緯からすると、実は、痙攣性発声障害ではなかった可能性が高いのかも・・・
でも、改善して、本当に良かったですね。
当サロンでは、改善と共に、声質をアップさせる施術を併用しています。
したがって、苦しんできた過去を忘れさせるほど声が良くなっているはず。
是非、歌も楽しんでください。
この先、ステキなボイスライフで幸せにお暮しくださるよう心よりお祈り致します。

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~メッセージ~
この記事は往時の外喉頭外来〔医師と共同研究〕時のデータに基づくものです。よって、不確かな蓋然性も高く、内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。現在は病気に対するアプローチは行っておりません。声の不調は医師にご相談ください。



 




~重要なお知らせ~ ●外喉頭から考究する発声の理論と技術は日々進化しています。この記事は掲載時の情報であり、閲覧時点において最新・正確・最良でない可能性があります。すべての記事の内容に関し、一切の責務を負いません。●記事の内容は万人に適合するものではないため、当サロンの施術に関し、記事の内容通りの効果や結果は保証も確約もしておりません。〔当サロンでは役立てないと判断された場合、理由を問わず施術をお断りします〕●声や喉の不調は、最初に専門医の診察を受けてください。歌唱のトラブルは、最初にボイストレーナー(音楽教師)にご相談ください。




 
by aida-voice | 2016-04-05 16:11