Small Voice View 2


ときどき、ごくありふれた声のトピックや、喉の四方山話(よもやまばなし)を掲載します。
できるだけ平易な言葉かつ短い文章で書きます。
また、わたしの思い、イメージ、検証されていない経験則などの話題も増えるでしょう。
したがって、ボイスアドバイザーや喉頭科学に詳しいひとは飛ばしても構いません。
名づけて「Small Voice View」(スモール ボイス ビュー)。
Viewは、景色・眺め、見解・考え方の意味です。
この記事によって、ちっちゃな発見があることをお祈りします。



第2回目は、高い音を出す仕組みをわかりやすくお伝えしましょう。
主に二つの方法があります。
一つは輪状甲状筋(りんじょうこうじょうきん)を活躍させる方法。
もう一つは声帯筋(せいたいきん)を固める方法。
ここで、主にと書いたのは、その他にも喉(のど)の奥の空間の形や大きさが関係するからです。
今回は、この空間の影響は除いてお話を進めます。
輪状甲状筋は、甲状軟骨(こうじょうなんこつ)と輪状軟骨(りんじょうなんこつ)をつないでいます。
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特徴は次のようです。
①左右二枚ずつ、計四枚ある。
②縦方向の垂部(すいぶ)と横方向の斜部(しゃぶ)にわけられる。
③この二つは動く方向が異なり、垂部は甲状軟骨と輪状軟骨を近づけるように動き、斜部は甲状軟骨と輪状軟骨をスライドさせるように動かす。
④この二つの動きによって、声帯を引き伸ばして高音を獲得する。
この輪状甲状筋を正しく使って高い音を発声すると、一般的には『透き通るようなきれいな高音』と高評価を得るものとなります。
皆さんが欲する高音でしょう。
次に、もう一つの声帯筋を固める方法です。
実は、声帯も筋肉と粘膜(ねんまく)からできています。
その声帯の筋肉をギュッと固めることで、高い音を出します。
硬くなるのでコントロールが難しくなることと、金属音になります。
また、表声と裏声がはっきりわかれ、声が引っくり返ることも多々あります。
好まれない高音でしょうか。
しかし、多くのひとは、この手法をメインで高い音を出しています。
この二つの違いはどこか?
それが判明してきました。
答えは『輪状甲状関節(りんじょうこうじょうかんせつ)を正しく使える環境が整っているかどうか』だったのです。
輪状甲状関節は甲状軟骨と輪状軟骨をつなぐ関節です。
両軟骨の後方に位置しています。
動き方もちょっと変わっています。
支点を中心とするヒンジ運動と、すべるように動くスライド運動。
そう、前述の輪状甲状筋の垂部がヒンジ運動、斜部がスライド運動に関与しています。
このような動きをする関節がもう一つあります。
それは顎関節(がくかんせつ)。
顎(あご)の関節です。
さて、正しく使える環境ですが、これは喉の柔軟性に依存します。
喉まわりが硬いと、輪状甲状関節が動かないのです!
たったこれだけ。(関節形成する骨および関節軟骨の変形不動、関節包硬化症などの病的な状態は除く)
歌を気持ち良く歌う、つまり高音も低音も、大きな声量もピアニシモの美声も、喉の柔軟性と運動性が絶対に必要なのです。
あなたも喉の環境を整え、ステキな歌を歌ってください。
下の絵は外皮から探った輪状甲状筋の正確な場所です。(協力:JOY君)
こんなところにあるんですよ!
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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-07-17 09:10