輪状甲状関節片側亜脱臼


甲状軟骨と輪状軟骨の絵
のどぼとけ【喉頭隆起】を下に向けた状態
(黄色線が下角、緑線が輪状軟骨下縁ライン)
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実際、輪状甲状関節片側亜脱臼により関節運動が阻害されているひとが結構います。(亜脱臼は、不完全脱臼を意味します)
それも、本人は気づいていない。
外見からは判断できません。
無声時と低音発声時と高音発声時の繊細な触診が不可欠。
そして、痛みはまったくありません。
さらに、声帯筋緊張による金属音的高音は可能なため、日常生活に支障ないのです。
したがって、これは病気でもケガでもありません。
耳鼻咽喉科や整形外科で正確に診断をされることは少ないでしょう。
これまで延べ10000人以上の喉頭を触診してきましたが、本当に大勢います。
この亜脱臼状態では、ビューティフルな高音や裏声が出ない。
物理的に出ない。
しかし、亜脱臼状態であることを知らず、自由な高音を求め高音発声のトレーニングに明け暮れているひとがいっぱいいますね。
これは、チェーンが外れた自転車を漕いでいるようなものです。
どんなに漕いでも、自力では絶対に前に進みません。
そう、チェーンが外れていることさえ気づいていません・・・
あなたは大丈夫ですか?



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



追記:両側の場合は、亜脱臼と言うより完全脱臼のケースが多く、これは外傷(外的な力が加わる)で発症します。片側の場合は、下角がほんの少し前方移動し、それによってヒンジ運動がロックされている様態を頻繁に見受けます。原因は特定できていませんが、直接の外的要因でなはない気がしています。生得的な関節包のトラブルや、発声の特異傾向などが関与しているかも!?・・・。真因はいずれにせよ、指の触覚を究めれば(アクティブタッチ)、下角最下端の位置の左右差を含め、判断できますよ。下の写真は、米国メイヨークリニックでの輪状甲状関節に関わる触診実験です。解剖は医師が行い、触診は會田茂樹が担当しました。ご献体くださった優しい方に感謝しながら学ばせていただきました。心より御礼申し上げます。衝撃写真とならないようカラーを白黒に変更しました。

脱臼した状態で輪状軟骨と甲状軟骨を引き離した状態
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脱臼した状態で輪状軟骨と甲状軟骨を近づけた状態
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下角と緑線の角度と距離の違いを確認してください





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-07-02 00:43