歌のコツ 下肢編


あらゆる意味で、歌はスポーツに似ています。
声の5大原則は不変です。
①声は、声帯を含め、すべて筋肉から作られる
②声帯は、筋肉と粘膜からなり、声帯の筋肉は自分では動かない
③声の良さは、声帯よりも、その上位にある共鳴腔で決まる
④共鳴腔をコントロールするには、喉の筋肉に柔軟性がなければならない
⑤歌が上手か下手かは、フィジカル(喉の運動能力)と、テクニック(歌の技術)と、メンタル(精神や歌心)の、掛け算(積)によって決まる
なお、メンタルは、アーテイスティック(芸術性)と置き換えてもOK
人間である限り、この鉄則から外れることはありません。
そこで、考えてください、他のスポーツを。
野球でも、テニスでも、ゴルフでも、空手でも、陸上競技でも、おおよそスポーツと名の付くものには“型”があります。
そう、フォームと言っても良いでしょう。
正しい型に近づくほど、その運動競技に秀でます。
バッティングフォーム(野球)、投球フォーム(野球)、バックハンドのフォーム(テニス)、アプローチのフォーム(ゴルフ)・・・
まずは、基本的な型があります。
そして、それを習得した後、自分なりのオリジナルのフォームに改造していくのが正攻法でしょう。
ならば、歌に型はあるのでしょうか?
歴史ある声楽には、歌唱法なる確立したメソッドがあります。
私は、この分野も、かなり研究しました。
しかし、イメージや感覚の内容がほとんどで、教えていただいても、「できるひとは、できる!」のですが、「できないひとは、できない!」となります。
これは、最終的な産物としての歌声の結果のみを頼りにした推測から離れない教授形態であり、行われている事象を具体的に説明しているものではありません。
難しいフレーズですね・・・(私も何を言っているのかわからなくなってしまいます。稚拙な文章力をお詫び申し上げます)
例えるなら、野球でヒットを打ったとします。
センターヒットにしましょう。
ここでは、ヒットを打ってセンター方向に飛んで行ったという結果があります。
実は、歌を習うというのは、これだけです。
どんな球種の球を、どのようなバッティングをしたか、そこは誰にもわかりません。
小田和正さんと平井堅さんの、高音の出し方が、身体的に全く異なっているのを、あなたは知っていますか?
では、どこがどう違うのか?
どの部位の動きが違うの?
そこの動かし方は?
声という結果ではなく、あくまで肉体的(フィジカル)な声の出し方の違いです。
「小田さんの高音は透明感がある頭声だが、平井さんはブレスアッパーボイスを利用している」ではダメです。
現実に何をして、その声を出しているのか、事実を述べる必要があるのです。
つまり、誰もが納得できるように、具体的かつ正確に説明できなければ意味がありません。
そこで、今回は、野球に例えるなら、「カーブには、このようなバッティングで対応せよ」、そして、「そのバッティングには、肘関節の角度と上腕三頭筋・小円筋・棘下筋の活発化が必要」、よって、「それらの運動能力を高めるには、こんなトレーニングが良い」と、具体的なコツをお伝えする・・・
予定でしたが、最近、「喉ニュースで、あまりに簡単に全部教えすぎる」とのご意見を受けましたので、後日の機会にしたいと思います。
歌唱力をアップさせるコツ下肢編は、ひとによって方法が二種あります。(まずは、両方試してみましょう。自分に合った方法が見つかるはず。構えることなくスルスル高音が出る瞬間もあるので、思わずビックリしますよね!)
そのキーワードだけ、お伝えしておきます。
それは、【足関節】です。
これを丁寧に解説すると、多くの文字数を必要としますが、答えを知れば簡単なこと。
優秀なあなたなら、このキーワードで、「ははぁ~ん」と理解できたはず。
あっ、Nagata special のからみもありますので、次回の『ひみつの声』でアップしましょうか!?
このコツに関しては、当サロン施術内にお尋ねいただいた際も、お答えしたいと思いますので、お気軽にご質問ください。
最後に、皆さまの、声の向上とご活躍をお祈りいたします。

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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




追記:声を良くする、歌を上手くする、実際に難しい。簡単ではありません・・・。ボイスケアによって良くなるひともいれば、あまり変わらないひともいます。これは私の力不足です。さらに精進することをお約束いたします。




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-05-08 01:09