スポーツ選手(運動能力がある)は声が良い!?


よくある質問で、「スポーツ選手は声が良いですか?」とか「運動能力があると歌が上手いの?」と尋ねられます。
これまた都市伝説的フレーズです。
それでは、最初に考えてみましょう。
まず、プロのスポーツ選手が本当に声が良い、あるいは、歌唱力があるのでしょうか?
調べてみました。
プロ野球や相撲では、数え切れないほどのCDレコード発売や、歌手転向されたケースがあります。
これは周知の事実です。
Jリーグではどうでしょう。
最近では、モンテディオ山形で活躍した吉見一星さんが、歌手デビューしました。
プロゴルフ界では、尾崎将司さんの歌唱力が有名ですね。
こうみると、プロのスポーツ選手は歌がうまいように思えます。
ところで、元中日ドラゴンズのピッチャー坂東英二さんも歌を出しています。
メロディはさておき、坂東さんの声が良いかどうかは、聴き手の判断ですね。(フフフ・・・)
さて、この問いの解答です。
発声とスポーツが筋運動を礎(いしずえ)とする観点から考察すると、歌に関しての答えはおおむねYesでしょう。
声は、声帯を含め、ほぼ筋肉から成り立っています。
そう、喉の内外で、小さなスポーツをしています。
自律筋構成でありながら、コントロールができないだけです。
サッカーでボールを蹴るとき、どの部位をどのように使っているか判断できますが、音階でミの音を出すとき、どの部位をどのように使っているか、正しく感じ取っているひとはほとんどいませんよね。
実は・・・
個人差と表声裏声の動作率で異なりますが、おおよその使用筋と筋力がわかってきました。
現段階では、音階のド・ミ・ラ程度で、半音や技巧的歌唱が加わると複雑になり判断できていません。
さらに詳しく解析できれば、科学的なトレーニング方法が進み、さらに効率よく歌唱技術が向上するでしょう。
次に、歌でなく、声(会話声)そのものについて考えてみましょう。
残念ながら声に関しては判断が難しい状況です。
スポーツ選手が、意図的に喉頭の柔軟と筋力を鍛え、共鳴腔を構築するなど、良い声を求めれば、運動していないひとより良い声を獲得しやすい可能性は存在しますが、そのようなデータがありません。
思うに、スポーツ選手は、その本分であるスポーツ能力を高めることに必死ですから、声には無関心でしょう。
さて、運動の仕組みを簡易に解説すると、脳から体性運動神経を通じて各筋肉に指令を送り、該当筋をバランスよく筋収縮させて、運動という結果を作り出します。
したがって、発声が筋運動である以上、やはりスポーツ選手であったり運動能力が優れていたりすると、発声や歌唱をうまくする能力にも長けている可能性が非常に高くなります。
特に、スポーツ選手の歌に卓越する点は『リズム』です。
優秀なスポーツ選手とカラオケに行くと、やたらリズムが良い。
実際、私:會田茂樹は、過去(約20年ほど前)には、強豪バドミントンチームの顧問、体育大学のクラブチーム(ソフトボール、ハンドボール、女子サッカー)の専属医療トレーナーも、一般施術のほかに数年間兼務していました。
そこで、感じていた事実です。
これは、歌が下手なひと(いわゆる音痴も含む)の歌唱力アップにも当てはまりますが、①耳を鍛える、②リズム感を養う、③喉筋に柔軟性と運動性をつける、の三大ファンデーションの重要な一つです。
ただし、スポーツ万能なひとは歌唱にも優位な点は確かですが、逆に、運動ができなかったら歌が下手という訳ではありませんので・・・、ご安心を。


歌の良し悪しは、喉の運動能力×歌唱技術×歌心で決まる

喉に運動能力があれば、思い通りの歌に近づきます


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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



追記1:「運動神経が良いと歌がうまいのでしょうか?」とも聞かれますが、この問いの意味する“神経”は医学的な物質でなく、システムとしての伝達能力であり、この点がやや不明瞭なため、本文内では運動神経という言葉を多用していません。お知らせまで。
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追記2:学生時代を思い出してください。「あいつは運動神経(能力)が良いから、野球でもサッカーでも、どんなスポーツもうまいよ・・・」と会話した経験があるでしょう。歌唱も同じで、喉の運動能力があるひとは、オペラからメタル・ロックまで、結局、メソッドを習得する力量に優れているので、アッと言う間にうまく歌えるようになってしまいます。当サロンでも、喉頭能力の優秀なひとは、初めてトライするジャンルでも、人並み以上に歌いこなしてしまいますね。





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2010-04-12 04:08