胸骨舌骨筋と甲状舌骨筋は懸垂機構の拮抗筋!?


胸骨舌骨筋と甲状舌骨筋は懸垂機構の拮抗筋となっているのか?
この問いに対し、現在、よくわかっていないと答えなければなりません。
拮抗筋とは、筋肉は自身で縮むことはできるが自力で伸ばすことができないため、長く伸ばしてもらう相手の筋肉のこと。
例えば、力こぶで有名な上腕二頭筋に対し、その拮抗筋は上腕三頭筋。
太もも前面の大腿四頭筋に対し、その裏の大腿二頭筋。
一方が収縮して、一方が伸長する。
つまり、シーソーのような関係ですね。
さて、胸骨舌骨筋と甲状舌骨筋は懸垂機構の拮抗筋であるかを考えましょう。
まず懸垂機構とは、喉頭を吊り下げている筋群のことです。
茎突咽頭筋、茎突舌骨筋、顎二腹筋、オトガイ舌骨筋など。(分類は解剖書籍によってさまざま)
懸垂との言葉を大切にすれば、側頭骨の茎状突起が起始となる茎突咽頭筋と茎突舌骨筋でしょうか。
この左右の計4本。
なお、茎突舌骨筋には、並走する茎突舌骨靭帯が存在する事実も忘れてはいけませんよ。
この茎突咽頭筋と茎突舌骨筋が収縮すると、舌骨と甲状軟骨が挙上します。
茎突咽頭筋と茎突舌骨筋を主働筋とした場合、喉頭を下垂させる役目を担う胸骨舌骨筋と甲状舌骨筋は弛緩して伸長します。
このまま解釈すれば純然たる拮抗作用と思います。
しかし、もう少し深く考察すると、ふと疑問がわいてきます。
それは、懸垂機構が緊張を呈すと、ときに茎突咽頭筋と茎突舌骨筋も硬度を増すこと。
両方から引っ張り合うような感じになるのです。
この状態の筋の伸び縮みや筋硬度を測定したデータを多数持っていますが、拮抗するケースと全筋収縮するケースの差異がよくわかっていません。、
さらに、そのとき矢状面から見た筋肉のベクトルがすべてやや後方に向いています。
喉頭が頚椎方向に押し込まれる。
なぜ?
この先も実験と計測を繰り返し、機能解剖などで証明していかなければ確かなことは言えないのが現状です。
やはり喉頭の筋肉は曖昧な存在だからなのでしょうかねぇ・・・

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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




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by aida-voice | 2010-04-02 17:30