喉の中にホールを作って自己エコーを獲得しよう!


喉頭は楽器の要素とスポーツの要素を併せ持っています。
甲状軟骨および各共鳴腔の大きさや形状でおおよその音の性質が決まり、喉頭の筋肉の柔軟性と活動性によって発声の性能が決まります。
ここでのポイントは共鳴腔。
声帯で作られた音源に色付けするのが、その役目です。
主に、①喉頭室、②梨状陥凹、③咽頭腔、④口腔が挙げられます。
歌唱医学の大家である米山文明先生は、喉頭室の重要性を訴えていらっしゃいました。
喉頭室は声帯直上にある小さな空間です。
ここの形や体積を自由に操作することができれば、音源をダイレクト変化できるため、極上の声になることは間違いありません。
さすが米山先生ですね。
そして、もう一つ重要なのが梨状陥凹から咽頭腔にかけての共鳴腔です。
ここには喉頭蓋が存在します。
この喉頭蓋は嚥下の際に動いて、水や食べ物が声門に向かわないよう「ふた」の役割を担います。
とても大事な器官です。
実は、音作りにも大きな影響を持っていることも明らかになってきました。
この喉頭蓋は木の葉のような形状の軟骨体で、甲状喉頭蓋筋が喉頭蓋の引き下げ運動を行います。
さて喉頭ファイバーで優秀な歌手たちの喉を調査したことがあります。
そのとき、高音・・・、とくにホイッスルボイスなどの超高音を発すると、喉頭蓋が柔らかく丸まったり、それを取り巻く梨状陥凹と咽頭腔がギュッと細くなったりしていることがわかりました。(他にも方法はあります)
つまり喉の中を自在にコントロールして空間を形成していたのです。
この空間・・・、そうホール(演奏会場)のように考えれば良いと思います。
ご存じのように、ホールによって音が変わります。
「○○ホールは響きがいい」「△△会館は音が沈んでしまう」など。
したがって、創作空間によって自己エコーも可能になってきます。
ピッチの高低を主とするビブラートとは異なって、響きの反復に強弱を付けたりスピードを変えたり・・・
聴く人を魅了するのは、火を見るより明らかです。
≪自己エコー(残響)≫、これこそ人体の神秘ですね。
歌によって使い分ければ、あなたは最高の表現者となるでしょう。
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ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)



追記1:ベルカント唱法も喉頭蓋が大きく関与していることもわかってきました。①甲状軟骨&喉頭蓋の位置と、②呼気の流れ方と、③そのときの軟口蓋の特性がポイントです。いずれ詳細を報告できればと存じます。


追記2:平成21年12月1日より會田整骨院の付属を取りやめました。当サロンは「発声能力を高める」のが目的ですが、これまで整骨院名義使用で「喉や声の治療」のように思われがちでした。今後は、単なる「声のエステ施術」としてお考えいただきたく、整骨院名を使用しません。謹んでご報告申し上げます。





~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-12-01 00:31