進化の遺産 機能的な設計の不備


もし神様がいるとするなら、声はやや蔑(ないがしろ)にされているかもしれません・・・
喉頭の役目の重要な順は、Ⅰ呼吸、Ⅱ摂食・嚥下、Ⅲ発声となります。
そう命に関与する順番になっています。
呼吸器に不具合が生じれば数分で、食物を食べられなければ数週間で、死んでしまいます。
しかし声は違います。
声が出なくとも生きていけると神様はお考えになったようです。
それは・・・、声帯は声のためでなく、そこから先に水や異物が入らないよう防御壁のために作られたと言われてるのです。
まだ陸地がない4億5千万円以上前、生物はエラ呼吸が主流でした。
陸に上がって肺呼吸に変化し、その際、肺内部に水が入ると窒息してしまう構造になってしまいました。
その他、食べ物や異物が入っても困ります。(長期に渡って徐々に水や異物が入ると誤嚥性肺炎になります。これはお年寄りに多い病気です)
そこで、喉頭蓋と筋肉ヒダが誤嚥防止にあたりました。
その筋肉ヒダ2か所が後の仮声帯と声帯になったようです。
現在、声帯は声のために使われています。
実は、声帯の動きは喉頭周辺の筋肉に依存しています。
声帯筋は多少の収縮はしますが、自身で伸長したり声門を開閉したりしません。
また、声帯を動かす筋肉群が多すぎるため、いずれは退化し、シンプルな構造になっていくとも言われています。(何億年も先の話ですが・・・)
真偽は未来でしかわかりませんが、現状はヒトの身体の中で最も機能的な設計の不備のある器官だと思われます。
そんな部位を駆使して声を作るのですから、声を良くしていくことは一筋縄でいかないのは尤も(もっとも)なのでしょうね。

e0146240_7194531.jpg






ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)






~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-11-19 07:21