音のゆらぎは聴き心地が良い!?


実験です。
すべて同じリコーダー器材で、同じ奏者による30秒程度の吹奏
①息に変化をつけず一定の音程音圧で吹く
②スタッカート様に息と共に音を切り離して同音程で吹く
③オシロスコープで測りながら、その反比例の周波数を息でゆらぎをつけて吹く
④息で大きく抑揚をつけて音を動かす感じで吹く
この結果、③が最も自然にかつ聴き心地が良く感じました。
なお、①は感情の惹起がなく、②は機械的な単調さを受けます。
④は演歌でいう 『こぶし』 に該当し、抑揚をつけすぎるとわざとらしさを感じてしまいますね。
さて、③のゆらぎは1/fと言われるもので、ろうそくの炎、そよ風、水面、小川のせせらぎなど種々の自然現象の中にあります。

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穏やかな躍動と静寂の連動を感得し、心が落ち着きます。
声で置き換えるとこれはビブラートになるでしょう。
適切なゆらぎは音色を豊かにし、聴く者を魅了します。
これは歌に限ったものではありません。
通常会話声にも活かせます。
これをトークビブラートと呼びます。
会話声の中に、場面に合ったゆらぎを構成させれば、他者の聞く耳を引き出し、説得力も増して、商談や恋愛の告白などにも大いに役立つことでしょう。
ただし、ゆらし過ぎには注意してください。
声が下品になって、まとまる話も木端微塵に吹っ飛んでしまいますよ。
トークビブラートにはコツがあります。
紙面ではお伝えし難いので、喉頭学会 や 喉体操 などで実践的にお教えします。
楽しみにしていてください。



ボイスケアサロン
會田茂樹(あいだしげき)




~メッセージ~
この記事は投稿時の情報・見解・施術法であり、最新・正確・最良でない可能性があります。内容に関し一切の責務を負いません。その旨ご承知いただきお読みください。會田の理論と技術は毎日進化しています。
by aida-voice | 2009-10-13 07:10